夢は洋画をかけ廻る

洋画のレビューや解釈、解説、感想、撮影地、関連作品などを掲載しています。タイトルは、松尾芭蕉最後の句と言われる「旅に病んで夢は枯野をかけ廻る」由来です。病に伏してなお、夢が枯野をかけ廻るとは根っからの旅人だったのですね。映画はちょっとだけ他人の人生を生きてみる、いわば人生の旅のようなもの。願わくば、芭蕉のような旅の達人になりたいものです。

【閑話休題】アマゾンで部材を調達してプチDIY〜費用も手間もかけずにDIY気分

大きな家具を作ったり、PCを自作するとなると費用も手間もかかりますが、アマゾンで部材を調達してちょっとした修理や改造を行う分には、さして費用も手間をかけずにDIY気分を味わうことができます。最近のそんなプチDIYをいくつか紹介します。 目次 包丁研…

【閑話休題】大丈夫?新型コロナウイルス対策に見る日本の危機管理

緊急事態宣言が功を奏し、感染封じ込めのフェーズに入りかけているようです。まだまだ戦いは続きますが、忘れないうちに新型コロナウイルス対策の危機管理について感じたことをまとめておきます。 目次 不思議な対策方針 他国並みに検査ができない異常事態 …

「恋する惑星」:国際都市香港を象徴する卓越した映像と音楽、熟考された登場人物と自然な演技のスタイリッシュなロマンティックコメディ

「恋する惑星」(原題:重慶森林、英題:Chungking Express)は、1994年公開の香港のサスペンス/ファンタジー&ロマンティック・コメディ映画です。ウォン・カーウァイ監督、トニー・レオン、フェイ・ウォン、金城武ら出演で、香港の九龍、尖沙咀にある雑居…

【閑話休題】米アカデミー賞のもやもや〜外国映画に逃れるリベラルと多極時代のアメリカ映画らしさ

目次 物議を醸したアカデミー作品賞 アジア系はアカデミー賞を受賞しにくい 大統領選以降の作品賞の傾向 多極時代のアメリカ映画らしさ VFX技術に裏打ちされたアメコミ映画 多様性とインクルシーブな世界を描く映画 アメリカ人のルーツとアイデンティを描く…

【閑話休題】新型コロナウイルス対策に関する奇妙な誤解

目次 新型コロナウイルス対策に関する奇妙な誤解 新型コロナウイルス検査の限界 積極的な検査が医療崩壊を招くのか? 医療崩壊を回避する為には? 日本が考えなければならないこと 関連作品 関連記事 新型コロナウイルス対策に関する奇妙な誤解 「希望者は誰…

「わたしを離さないで」:ノーベル賞作家カズオ・イシグロの示唆に富むSFを原作に、イギリスの若手オスカー級俳優が揃い踏みの文芸映画

「わたしを離さないで」(原題:Never Let Me Go)は、2010年公開のイギリスのSFファンタジー&ヒューマン・ドラマ映画です。2017年にノーベル文学賞を受賞したカズオ・イシグロが2005年に発表した同名小説を原作に、マーク・ロマネク監督、アレックス・ガー…

「ハートビート」:世界級のダンサーをキャスト、音楽、バレエ、ヒップホップ・ダンスをマッシュアップした、誰にでも楽しめるドラマ映画

「ハートビート」は、2016年公開のアメリカ・ルーマニア合作のダンス&ドラマ映画です。マイケル・ダミアン監督、マイケル&ジャニーン・ダミアン共同脚本、キーナン・カンパ、ニコラス・ガリッツィンら出演で、プロのバレエダンサーを目指しニューヨークに…

「アトミック・ブロンド」:冷戦終結の混乱の中で闘う女性スパイをスタイリッシュに描いた、シャーリーズ・セロンのノワール調アクション

「アトミック・ブロンド」(原題:Atomic Blonde)は、2017年公開のアメリカのノワール調スパイ・アクション映画です。アンソニー・ジョンストンとサム・ハートが2012年に発表したグラフィック・ノベル「The Coldest City」を原作に、デヴィッド・リーチ監督…

「ブロードウェイ♪ブロードウェイ~コーラスラインにかける夢~」:プロダンサーのオーディションを追う魅力と示唆に富むドキュメンタリー

「ブロードウェイ♪ブロードウェイ〜コーラスラインにかける夢〜」(原題:Every Little Step)は、2008年公開のアメリカのドキュメンタリー映画です。ジェイムズ・D・スターン、アダム・デル・デオの共同監督で、名作ブロードウェイ・ミュージカル「コーラス…

【閑話休題】比較的地味なアフガン紛争(2001年〜)が映画の題材となる理由

本記事は、拙稿 「ローン・サバイバー」:米海軍特殊部隊史上最悪の悲劇と言われたレッド・ウィング作戦を描いたリアルでスリリングな実録戦争アクション - 夢は洋画をかけ廻る の「アフガニスタン紛争(2001年〜)と関連映画」の項を加筆編集したものです(…

「ローン・サバイバー」:米海軍特殊部隊史上最悪の悲劇と言われたレッド・ウィング作戦を描いたリアルでスリリングな実録戦争アクション

「ローン・サバイバー」(原題:Lone Survivor)は、2013年公開のアメリカの戦争アクション&ドラマ映画です。アメリカの精鋭特殊部隊ネイビー・シールズ創設以来最大の悲劇と言われるレッド・ウィング作戦に参加した、元隊員のマーカス・ラトレルの手記「ア…

【閑話休題】#MeToo運動のインパクトとビジネスマンがとるべき規範

レイプ被害に関して刑事不起訴となった伊藤詩織さんが、民事訴訟を通して自らの体験・経緯を明らかにし、広く社会での議論を喚起、性犯罪を取り巻く法的・社会的状況の改善を促すだろうと高く評価されています。日本では低調とされていた#MeToo運動ですが、…

「ファースト・マン」:娘の喪失に苦しみながらも人類で初めて月面に立った実在の宇宙飛行士をパーソナルな視点から描いた劇的な伝記映画

「ファースト・マン」(原題: First Man)は、2018年公開のアメリカの伝記ドラマ映画です。ジェームズ・R・ハンセンによるニール・アームストロングの伝記「ファーストマン:ニール・アームストロングの人生」を原作に、デイミアン・チャゼル監督、ジョシュ…

「ホイットニー〜オールウェイズ・ラヴ・ユー〜」:圧倒的な歌唱力で頂点を極めるも無念の死を遂げた大歌手に迫る充実のドキュメンタリー

「ホイットニー 〜オールウェイズ・ラヴ・ユー〜」(原題:Whitney)は、2018年公開のイギリス・アメリカ合作のドキュメンタリー映画です。圧倒的な歌唱力で音楽シーンをリードし、スーパーボールでアメリカ国歌斉唱の歴史を変え、映画「ボディガード」の主…

「ブラック・クランズマン」:70年代を舞台に現代に通じる人種差別をテンポ良く描き出した、上質かつ強烈な実話的クライム・サスペンス

「ブラック・クランズマン」(原題:BlacKkKlansman)は、2018年公開のアメリカの伝記&クライム・サスペンス映画です。ロン・ストールワースの回顧録「ブラック・クランズマン」を原作に、スパイク・リー監督、デンゼル・ワシントンの長男ジョン・デヴィッ…

「迫り来る嵐」:劇的な経済成長を遂げた中国の変遷を背景に、高い映像クォリティで描かれた、中国では珍しい社会派クライム・サスペンス

「迫り来る嵐」(原題:暴雪将至、英題:The Looming Storm)は、2017年公開の中国の社会派クライム・サスペンス映画です。本作で長編デビューを果たしたドン・ユエ監督・脚本、ドアン・イーホン(段奕宏)、ジャン・イーイェン(江一燕)ら出演で、1990年代…

「ジュリアン」:DVの本質である怒りの暴走をスリリングに描き、配偶者のみならず子供にも与える心の傷を強く訴えるサスペンス&ドラマ

「ジュリアン」(原題:Jusqu'à la garde)は、2017年公開のフランスのサスペンス&ドラマ映画です。 グザヴィエ・ルグラン監督、トマ・ジオリア、ドゥニ・メノーシェら出演で、11歳の息子の親権を妻と争う夫が、息子と面会する度に妻の電話番号や住所を聞き…

「ある女流作家の罪と罰」:著名人の手紙を捏造した実在の作家をメリッサ・マッカーシーが好演、巧みに共感を誘う伝記ドラマ&コメディ

「ある女流作家の罪と罰」(原題:Can You Ever Forgive Me?)は、2018年公開のアメリカの伝記ドラマ&コメディ映画です。伝記作家のリー・イスラエルが2008年に発表した自伝「Can You Ever Forgive Me? 」を原作に、マリエル・ヘラーが監督、メリッサ・マッ…

「バーニング 劇場版」:村上春樹の短編を日常の不条理で多層化し、さらに差別への怒りで駆り立てた、見ごたえのあるミステリー&ドラマ

「バーニング 劇場版」(原題:버닝)は、2018年公開の韓国のミステリー&ドラマ映画です。村上春樹の短編小説「納屋を焼く」を原作に、ユ・アイン、スティーヴン・ユァン、チョン・ジョンソら出演で、幼なじみとの再会を機に奇妙な出来事に巻き込まれていく…

「バジュランギおじさんと、小さな迷子」:政治色の濃い宗教・印パ対立を背景に、人間愛を描く巧みな脚本で大ヒットしたインド産コメディ

「バジュランギおじさんと、小さな迷子」(原題:Bajrangi Bhaijaan)は、2015年に公開されたインドのドラマ映画です。カビール・カーン監督、K.V.ヴィジャエーンドラ・プラサード脚本、サルマン・カーン、ハルシャーリー・マルホートラ、ナワーズッディーン…

「アベンジャーズ/エンドゲーム」:強敵に行き詰まるヒーロー集団とオールスターの大団円、マーベルの叙事詩的英雄談シリーズの集大成

「アベンジャーズ/エンドゲーム」(原題:Avengers: Endgame)は、2019年公開のアメリカのスーパーヒーロー映画です。アメリカン・コミックのマーベル・コミック「アベンジャーズ」の実写映画化作品で、「アベンジャーズ」(2012年)、「アベンジャーズ/エイ…

「ライフ・ゴーズ・オン 彼女たちの選択」:モンタナの片田舎で真摯に生きる平凡な女性たちの姿をリアルに描いた、見ごたえのある群像劇

「ライフ・ゴーズ・オン 彼女たちの選択」(原題:Certain Women)は2016年公開のアメリカの群像劇ドラマ映画です。メイリー・メロイの短編小説集「Both Ways is the Only Way I Want It」、「Half in Love」を原作に、ケリー・ライヒャルト監督・脚本、ロー…

「しあわせな人生の選択」:良質の脚本と演技、悲しさとおかしさの均衡、忍耐強く演出された末期がんの男と旧友の慎ましやかな友情の物語

「しあわせな人生の選択」(原題:Truman)は、2015年公開のスペイン・アルゼンチン合作のコメディ&ドラマ映画です。セスク・ゲイ監督・脚本、リカルド・ダリン、ハビエル・カマラら出演で、末期がんに侵され余命短いスペイン男性をカナダの旧友が訪ね、男…

【閑話休題】家族を描いた邦画:「万引き家族」と「未来のミライ」

たまたま、家族を描いた邦画を二本、続けて見ました。是枝裕和監督のドラマ映画「万引き家族」(2018年)と細田守監督のアニメ映画「未来のミライ」(2018年)です。 家族を描いた邦画 目次 「万引き家族」(2018年) 「未来のミライ」(2018年) どちらの監…

「アリー/スター誕生」:レディー・ガガとブラッドリー・クーパーがコラボ、旧作名画を大きなインパクトと商業的成功で現代に蘇らせた傑作

「アリー/スター誕生」(原題:A Star Is Born)は、2018年公開のアメリカの音楽&恋愛ドラマ映画です。「 スター誕生」(1937年)の4度目のリメイクで、ブラッドリー・クーパー監督・主演、レディー・ガガ主演で、歌手を夢見るヒロインが国民的人気を誇るミ…

【閑話休題】消えたデータの復旧費用

二、三日前、データを読み出そうとを覗いたところ、外付けHDDのデータが空っぽなことに気づきました。1TBほどのデータが入っていたので、一瞬、私の頭の中も空っぽになりました。以前、SDカードから誤って必要な写真を一枚削除してしまった時にウィンドウズ…

【閑話休題】中露機の韓国防空識別圏侵入が意味すること

先日、投稿した拙稿【閑話休題】韓国の本音、韓国政府の交渉術、恨、日本が考えたいこと - 夢は洋画をかけ廻るを、knori さんにご紹介いただきました。 knori.hatenadiary.jp どうも、ありがとうございますm(_ _)m。 さて、その私の拙稿で、 米中の防衛ライ…

【閑話休題】韓国の本音、韓国政府の交渉術、恨、日本が考えたいこと

いろいろな国や文化について知りたいというのが洋画を観る理由のひとつですが、韓国については韓流ドラマのファンというわけでもなく、韓国映画をたまに見る程度です。済州島とソウルを一度ずつ訪問したことがあるものの、韓国通にはほど遠く、 何故、韓国政…

「女王陛下のお気に入り」:史実に触発され、実在した女性三人のキャラクターを大胆開発、宮廷を舞台に人間の本質を描くダーク・コメディ

「女王陛下のお気に入り」(原題:The Favourite)は、2018年公開のアイルランド・アメリカ・イギリス合作の宮廷コメディ映画です。ヨルゴス・ランティモス監督、オリヴィア・コールマン、エマ・ストーン、レイチェル・ワイズら出演で、18世紀初頭のイングラ…

「クレアのカメラ」:キム・ミニ、イザベル・ユペールを迎え、映画の即興詩人ホン・サンス監督がカンヌを舞台に繰り広げる、大人の童話劇

「クレアのカメラ」(原題:클레어의 카메라、英題:Claire's Camera)は、2017年公開の韓国のドラマ映画です。ホン・サンス監督・脚本、イザベル・ユペール、キム・ミニら出演で、女癖の悪い映画監督、監督と男女の関係にある映画会社の女社長、監督と火遊…