「ハートビート」:世界級のダンサーをキャスト、音楽、バレエ、ヒップホップ・ダンスをマッシュアップした、誰にでも楽しめるドラマ映画
「ハートビート」は、2016年公開のアメリカ・ルーマニア合作のダンス&ドラマ映画です。マイケル・ダミアン監督、マイケル&ジャニーン・ダミアン共同脚本、キーナン・カンパ、ニコラス・ガリッツィンら出演で、プロのバレエダンサーを目指しニューヨークにやってきたルビーとイギリス人バイオリニストのジョニーが夢を追う姿を、音楽、バレエ、ヒップホップ・ダンスをマッシュアップしながら描いています。
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目次
スタッフ・キャスト
監督:マイケル・ダミアン
脚本:マイケル・ダミアン、ジャニーン・ダミアン
出演:キーナン・カンパ(ルビー、奨学金を得てニューヨークのバレエ学校に入学)
ニコラス・ガリッツィン(ジョニー・ブラックウェル、バイオリンで稼ぐ移民)
ソノヤ・ミズノ(ジャジー、バレエ学校の生徒、ルビーのルームメイト)
ポール・フリーマン(クラムロフスキー、バレエ学校のクラシックの教師)
ジェーン・シーモア(オクサナ、バレエ学校のコンテンポラリーの教師)
アナベル・クタイ(エイプリル、バレエ学校の生徒、ルビーのライバル)
リチャード・サウスゲイト(カイル、バイオリンの学生、ジョニーのライバル)
マヤ・モルゲンスタン(マルコヴァ、バレエ学校の校長)
イアン・イーストウッド(リク、スイッチ・ステップスのメンバー)
マーカス・エマニュエル・ミッチェル
(ヘイワード・ジョーンズ三世、スイッチ・ステップスのメンバー)
カムフォート・フェドーク(ポップタート、スイッチ・ステップスのメンバー)
デイヴ・スコット(マッキー、ヴェルクのメンバー)
イヴァン“フリップズ”ベレズ(ディック、ヴェルクのメンバー)
ほか
あらすじ
高校卒業後、バレエの道へ進む為に奨学金を得てニューヨーク・マンハッタンのダンス学校に進学したルビー(キーナン・カンパ)は、少々問題児のルームメイト、ジャジー(ソノヤ・ミズノ)たちと日々、厳しい練習に取り組んでいます。そんなある日、ルビーは地下鉄の駅で生活のために演奏をしているイギリス人バイオリニスト、ジョニー(ニコラス・ガリツィン)に出会います。衝突しながらも二人は徐々に惹かれ合っていきますが、自分が思い描くように踊れないルビーは、遅刻しがちなジャジーと共に奨学金の資格を停止される危機に直面します。一方、不法滞在のジョニーは大切なバイオリンを盗まれた上、グリーンカード詐欺に遭います。追い詰められた二人はお互いの夢を追求する為、「弦楽器&ダンスコンクール」への出場を決意します。このコンクールに優勝すれば、ジョニーは奨学金と就学ビザが得られます。ジョニーの隣人であるストリート・ダンサー集団の力を借り、二人は今までにない新しいステージを作ろうと奮闘しますが・・・。
レビュー・解説
世界レベルのダンサーをキャストに迎え、音楽、バレエ、ヒップホップ・ダンスを丁寧にマッシュアップした、上質でテンポの良い、誰にでも楽しめる音楽&ダンス映画です。
上質でテンポの良い音楽&ダンス映画
冒頭、ニューヨークの街並みが空撮で映し出され、次いで入学するマンハッタンのバレエ学校に向かうルビーが映し出されます。さらにニューヨークのロフトでバイオリンを弾くジョニーと、その階下でヒップホップ・ダンスを練習する隣人たちが映し出されます。
バレエ学校で学ぶ為にニューヨークに来たルビー
ロフトでバイオリンを弾くジョニー
ジョニーの階下のヒップホップ・ダンサーたち
ヒップホップ・ダンスに詳しくなくても、クォリティの高さが感じられる映像
バレエ学校を訪れるルビー、地下鉄の駅でバイオリンを演奏するジョニー、その脇を通ってアパートに向かい、ルームメイトのジャジーと会うルビー、弁護士にグリーンカードの取得を依頼するジョニー、階下のヒップホップダンサーたちを訪れるジョニー、ジャジーに誘われてクラブに行くルビー、バレエ学校のレッスン風景と、テンポよく展開していきます。
階下の隣人たちがジョニーに披露するフリースタイルのダンス
導入部二度目のヒップホップ・ダンスのシーンだが、時刻、照明、ダンスの種類を変えて変化をつけている。
ジャジーとルビーが訪れる、ダンサーが集うクラブ
ヒップホップとバレエのみならず、様々なダンスを取り込み、単調にならないように変化をつけながら、踊る楽しさを随所に散りばめている。
バレエ学校でのレッスン風景
手前左がルビーを演じるキーナン・カンパ、手前右が撮影に協力した当時のブカレスト国立オペラ劇場バレエ団のプリンシパルの日高世菜(現在はアメリカのタルサ・バレエ団のプリンシパル)、右奥がジャジーを演じるソノヤ・ミズノ。三人ともダンスは一流、見事。
ここまで二十分弱ですが、映像、音、編集ともにクォリティが高く、変化をつけながらのテンポの良い展開に、思わず引き込まれます。
世界級のダンサーを集めた豪華なキャスティング
数多いダンス映画の中で本作を特徴づけているのは、本格的なダンサーを数多く起用した豪華なキャスティングです。詳細は後述のキャストの経歴を参照いただくとして、
- 世界で最も格調高いと言われるロシアのマリインスキー・バレエ団初のアメリカ人バレリーナ、キーナン・カンパ
- 英国ロイヤル・バレエ学校卒業後、 ドレスデン国立歌劇場バレエ団やスコティッシュ・バレエ団等で活躍したダンサー・女優のソノヤ・ミズノ
- 英国ロイヤル・バレエ学校卒業後、コンテンポラリー舞踊団の舞台やロンドンの新設ダンスカンパニーで活躍したダンサー・女優のアナベル・クタイ
- 撮影に協力したブカレスト国立オペラ劇場バレエ団のプリンシパル(当時)の日高世菜(現在は米国タルサ・バレエ団のプリンシパル)
と、世界レベルのバレエ・ダンサーが配されており、女優+無名の代役とは異なったハイレベルのパフォーマンスを楽しむことができます。バレエ学校のレッスンのシーンでは、この4人(と、ブカレスト国立オペラ劇場バレエ団のメンバーたち)が一同に会するとても贅沢なシーンです。また主演のキーナン・カンパの世界レベルのソロを、遠いステージ上ではなく手を伸ばせば届くようなレッスン場で見ることができるのは至福の極みです。
キーナン・カンパ演ずるルビーのソロ
この時に流れているのが、Chris Burkich の Weightless(重さのない)という、まさに重力から開放されたかのようなキーナン・カンパの踊りにベストマッチする曲。
また、ヒップホップ・ダンサーも、
- 世界的なダンス・コンペでトップに選出されたダンサー、振付師、監督のイアン・イーストウッド
- ビッグ・アーティストのツアーやMVに出演、ダンス映画にも立て続けに出演するマーカス・エマニュエル・ミッチェル
- スーパーボウルなど大舞台で大物アーティストと共演、ダンス映画に出演する一方で歌手としても活動するカムフォート・フェドーク
- ダンス・オーディション番組やダンス映画の振り付けを手がけて世界的なアワードを受賞、本作では製作総指揮と振り付け、出演を務めるダンサー、振付師、プロデューサーのデイヴ・スコット
- 世界のトップ歌手のツアーに参加、過去十年のダンス映画のほとんどに出演、世界最強のブレイクダンス・チームで活躍するダンサー、俳優、振付師、スタントマン、プロデューサーのイヴァン“フリップズ”ベレズ
と、一流どころが揃い踏みです。
バレリーナのリアリティ
本作実現の原動力となったのはマイケル・ダミアン監督と、その妻で共同脚本、制作のジャニーン・ダミアンの夫妻です。ジャニーン自身もハリウッドで活躍したトップ・ダンサーで、この作品は彼女の経験に緩く基づいています。彼女は14歳の時にアメリカ屈指のバレエ学校の奨学金を得て、単身、ニューヨークに出て来ました。14歳の少女にとって大都市の名門バレエ学校は大きなプレッシャーで、それがこの物語の基調となっています。作中でバレエ学校に到着した母と娘が交わすセリフ、
マリー(母):昔からの夢がついに叶ったわね。
ルビー(娘):感謝しているわ。
マリー:自分の力よ。たいした用がなくてもいいから電話してね。
ルビー:そうする、そうするわ、ママ。
マリー:電話するのよ。
ルビー:約束する。私は大丈夫、本当よ。
マリー:わかってる。心配なのはこの私。愛してる、それだけよ。
ルビー:私もよ。
マリー:じゃあね。
は、ジャニーンと母の実際のやりとりに基づいているそうです。また、ダイエットを心がけたり、足にマメができたり、奨学金の資格を停止すると脅されたりと、バレリーナのリアリティがあちこちに散りばめられています。
音楽、バレエ、ヒップホップ・ダンスをマッシュアップ
ジャニーンは、ニューヨークのバレエ学校で5年間、学んだ後、TVショーにスカウトされ、マイケル・ジャクソン、プリンスや、オスカー、エミー、ゴールデン・グローブ、アメリカ音楽賞などを踊るハリウッドのトップダンサーとなりました。彼女のダンスへの情熱と、音楽畑出身のマイケル・ダミアン監督の音楽への情熱を映画にしたのが本作です。夫妻にそのバックグラウンドはありませんが、二人の希望で時代の最先端のヒップホップが取り込まれています。次項で詳述しますが、今やダンス映画の主流はヒップホップで、若い観客の心を掴むにはヒップホップの要素が必須です。ダンス・オーディション番組やダンス映画の振り付けを手がけ、世界的に高く評価されているデイヴ・スコットが本作の振り付けと製作総指揮を務め、ダンスのあらゆるテクニックを生かしながらマッシュアップし、ダンスのドラマを描いています。
テンポの良い導入部に続いて、最初に登場する見せ場が地下鉄ホームのダンスバトルです。音、映像、編集も素晴らしく、ダンスバトル・ファンならずとも、思わず引き込まれます。また、最初の大きな見せ場にヒップホップを持ってきたのも、若い観客の心を掴む上で効果的な構成です。
地下鉄ホームのダンスバトル・シーン
最初の方に少しだけタップダンスを見せている。バレエ、ヒップホップにとどまらず、様々なダンスを取り込み、単調にならないように変化をつけながら、踊る楽しさを随所に散りばめている。 。
先日、「キングスマン」(2015年)、「スター・トレック BEYOND」(2016年)などで注目を集めたフランスのダンサー、女優のソフィア・ブテラが出演したダンス映画を調べたのですが、その映像を見てがっかりしました。ソフィアは幼い頃にバレエを始め、新体操のフランス代表になり、ヒップホップダンス・グループ「ヴァガボンド」を結成して世界大会で優勝、マドンナやマイケル・ジャクソンなどビッグ・アーティストのダンサーを務めるほどの実力者です。しかし、彼女が出演したダンス映画からはいまひとつ彼女のパフォーマンスの素晴らしさが伝わって来ず、「キングスマン」のアクション・シーンの方がはるかに彼女の魅力を引き出している印象です。その点、本作は音も映像も編集もハイレベルでそつなくまとめられており、それが本作を成功に導いた要因のひとつでもあります。「動画クリップ(YouTube)」の項にソフィア・ブテラが出演した映画のダンスシーンをリンクしておきますので、興味のある方は本作の「地下鉄ホームのダンスバトル・シーン」と比較してみてください。
次の見せ場は、酒場でのアイリッシュ・ダンスと「白鳥の湖」の「4羽の白鳥の踊り」です。ジョニーの特技がバイオリンですが、アイルランドでは1600年代から民謡にフィドル(バイオリン)が取り込まれており、アイリッシュダンスとの相性が良いのです。酒場のシーンではまず、女性3人がバイオリンの伴奏でアイリッシュダンスを踊り始め、次いでジャジー、ルビーら4人のバレリーナがカイルの伴奏で「四羽の白鳥の踊り」を踊る展開になります。踊りの形が似ているので、面白い対比になっています。「四羽の白鳥の踊り」は素人が踊ると振りが全くシンクロしないのですが、さすが本作の選りすぐりのキャストは豪華で見事なステップを華やかに見せてくれます。
アイリッシュ・ダンスと「四羽の白鳥の踊り」
ジョニーとルビーの気持ちの絡みを表現するタンゴのシーンもあります。ファミリーでも観れることを狙った本作では、タンゴの絡みもそれほど熱く濃厚といったものではありませんが、バレエで鍛えたキーナン・カンパのタンゴのポーズはさすがに美しいです。
ヒップホップとバレエにとどまらず、クラブ、タップダンス、アイリッシュダンス、そしてこのタンゴと、様々なダンスを取り込み、単調にならないように変化をつけながら、踊る楽しさを随所に散りばめている。
アイリッシュ・ダンスと「四羽の白鳥の踊り」もバトルと言えばバトルですが、本作で展開するバトルはダンスにとどまりません。ジョニーとライバルのカイルが、バイオリンのバトルを見せてくれます。バイオリン演奏で対決するだけでなく、バイオリンの弓でチャンバラまで披露するユーモアたっぷりの演出です。
バイオリンのバトル
そしてクライマックスは、ジョニーのバイオリンに合わせてのバレエとヒップホップのマッシュアップです。さすがにクラシック・バレエとヒップホップ・ダンスをなじませるのは難しそうですが、本作では時代を体現する前衛的な「コンテンポラリー・バレエ」の領域でマッシュアップしています。重厚で見応え、聴き応えあるパフォーマンスです。ひとつ興味深かったのが、バレエとヒップホップの類似した動きを対照的に表現するシーンです。
バレエ(左後方の赤いコスチュームを着たルビー)とヒップホップ(左前方の2名の女性)の形の作り方の差が、象徴的に出ているようで面白い。
付録:ダンス映画のトレンド
ソウル、ロック、ポップ、ブレイク、ディスコ、ジャズ、タップ、フラメンコ、フラ、ラテン、スタンダード、サルサ、チアなど、ダンスの種類は様々です。そうした多様なダンスを描いた映画はミュージカル以外にも多く、また異なるジャンルが影響し合った作品もあります。私もダンス映画は嫌いではなく、古くは
- 「サタデー・ナイト・フィーバー」(1977年):ディスコ
- 「フェーム」(1980年):ジャズ
- 「フラッシュダンス」(1983年):ジャズ
- 「フットルース」(1984年):ロック/ポップ
- 「ダーティ・ダンシング」(1987年):ロック/ポップ/ラテン
といったあたりから、
- 「タップ・ドッグス 」(2000年):タップ
- 「チアーズ!」(2000年):チア
- 「センターステージ」(2000年):バレエ
- 「Shall We Dance?」(2004年):ソーシャル(スタンダード、ラテン)
- 「愛されるために、ここにいる」(2005年):タンゴ
- 「バレエ・シューズ」(2007年):バレエ
- 「フラメンコ・フラメンコ」(2010年):フラメンコ
- 「カムバック!」(2014年):サルサ
などなど、幅広く楽しませてもらっています。
ブレイク・ダンスを取り込むなど、ダンス映画は1980年代からストリート系のダンスの影響を受けていましたが、「ダンス・レボリューション」(2003年)など、2000年代以降のダンス映画はヒップホップ系、ストリート系、ダンスバトル系の映画が主流になっています。
- 「ステップ・アップ」(2006年)
- 「ステップ・アップ2:ザ・ストリート」(2008年)
- 「ステップ・アップ3」(2010年)
- 「ステップ・アップ4:レボリューション」(2012年)
- 「ステップ・アップ5:アルティメット」(2014年)
とシリーズ化した「ステップ・アップ」では、ついに全編中国語のスピン・オフ作品「STEP UP: YEAR OF THE DANCE」(2019年)まで制作されました。また、香港では太極拳とストリートダンスを融合させた「The Way We Dance 狂舞派」(2013年)が、インドでは「ABCD (Any Body Can Dance) 」(2013年)が制作されるなど、ヒップホップ系、ストリート系、ダンスバトル系の映画は、アメリカのダンス映画の主流となるだけではなく、グローバルな広がりを見せています。欧州の社交ダンスのひとつであるジャイブの歴史を辿ると、1920年代にハーレムで生まれたリンディ・ホップに行き着くなど、ストリート・ダンスはダンス文化における重要な要素のひとつです。あと二十年もすると、ヒップホップ・ダンスも社交ダンスのひとつになっているかもしれません。
キーナン・カンパ(ルビー、奨学金を得てニューヨークのバレエ学校に入学)
キーナン・カンパ(1989年〜)は、ワシントンD.C.出身のアメリカの女優、ダンサー。4歳でダンスを始め、 2006年に全米ユース・バレエ・コンペで金メダルを獲得。18歳の時、ロシアの有名なバレエ学校に入学し、トップで卒業、世界5大バレエ団の中でも最も格調高いマリインスキー・バレエ団にアメリカ人として初めて入団し、主要な役を務める。2014年に腰の手術のためアメリカに帰国。ロシアに戻る予定を変更し、アメリカに留まることに決め、本作で女優デビュー。
ニコラス・ガリッツィン(ジョニー・ブラックウェル、バイオリンで稼ぐ不法移民)
ニコラス・ガリッツィン(1994年〜)は、ロンドン出身のイギリスの俳優。「ぼくたちのチーム」(2016年)などに出演している。
ソノヤ・ミズノ(ジャジー、バレエ学校の生徒、ルビーのルームメイト)
ソノヤ・ミズノ(1986年〜)は東京出身の日系イギリス人の女優、モデル、バレリーナ。父が日本人、母がイギリス人で、東京生まれのイギリス育ち。英国ロイヤル・バレエ学校で学んだ後、 ドレスデン国立歌劇場バレエ団とスコティッシュ・バレエ団等で活躍。20歳のときにモデル活動を始め、シャネル、アレキサンダー・マックイーン、イヴ・サンローラン、ルイヴィトンのモデルとしても活動。日本ではユニクロのCMで注目される。「エクス・マキナ」(2015年)、「ラ・ラ・ランド」(2016年)、「クレイジー・リッチ」(2018年)、「アナイアレイション -全滅領域-」(2018年)などに出演している。
ポール・フリーマン(クラムロフスキー、バレエ学校のクラシックの教師)
ポール・フリーマン(1943年〜)は、ハートフォードシャー出身のイギリスの俳優。「レイダース/失われたアーク《聖櫃》」(1981年)、「ホット・ファズ -俺たちスーパーポリスメン!」(2007年)などに出演している。
ジェーン・シーモア(オクサナ、バレエ学校のコンテンポラリーの教師)
ジェーン・シーモア(1951年〜)は、イギリス出身のアメリカの女優。「ウエディング・クラッシャーズ 」(2005年)などに出演している。
アナベル・クタイ(エイプリル、バレエ学校の生徒、ルビーのライバル)
アナベル・クタイ(1983年〜)は、マンチェスター出身のイギリスのダンサー、女優。英ロイヤル・バレエ学校などでダンスを学んだ後、コンテンポラリー舞踊団のメンバーとして舞台に立ちます。ロンドンの新鋭ダンスカンパニーの創設メンバーとしても活躍。2010年にはイギリス版ダンスアイドルのファイナリストの一人となり注目され、ダンサーとしてビヨンセやマドンナのパフォーマンスに参加、その後テレビ・映画に転向し、「グランドフィナーレ」(2015年)に端役で出演、本作で初めてのメイン・キャストを得る。
リチャード・サウスゲイト(カイル、バイオリンの学生、ジョニーのライバル)
リチャード・サウスゲイト(1990年〜)は、主にテレビ、舞台で活躍するイギリスの俳優。
マヤ・モルゲンスタン(マルコヴァ、バレエ学校の校長)
マヤ・モルゲンスタン(1962年〜) は、ルーマニアの女優。ルーマニアの舞台と映画のシンボルと言われる。「パッション」(2004年)などに出演している。
イアン・イーストウッド(リク、スイッチ・ステップスのメンバー)
イアン・イーストウッド(1993年〜)は、シカゴ出身のアメリカのダンサー、振付師、監督。10歳からダンスを始め、アメリカの人気ダンス番組に出場したダンスチームのメンバーとして人気者になる。2015年には世界的なダンス・コンペ「WORLD OF DANCE」でエンターテイナー・オブ・ザ・イヤーに選出される。数々のミュージック・ビデオで振り付けを行うとともに、ダンサーとしても出演する。ダンス映画「Breaking Through」(2015年)の振り付け指導を行い、本作で俳優として本格的に映画デビュー。
マーカス・エマニュエル・ミッチェル
(ヘイワード・ジョーンズ三世、スイッチ・ステップスのメンバー)
マーカス・エマニュエル・ミッチェル(1988年〜)は、ヒューストン出身のアメリカのダンサー、俳優。大学入学後に本格的にダンスを始める。テイラー・スイフト、リアーナ、ケイティー・ペリー、ビヨンセ、ファーギーといった名だたるアーティストのツアーやミュージック・ビデオに出演し、一方でコマーシャル出演や振り付け師としても活躍。ダンス映画「ストンプ・ザ・ヤード2」(2010年)で映画デビュー、「Breaking Through」(2015年)、「Odious」(2017年)と、立て続けに映画に出演、ダンサーだけでなく、俳優としても今後が期待されている。
カムフォート・フェドーク(ポップタート、スイッチ・ステップスのメンバー)
カムフォート・フェドーク(1988年〜)は、ナイジェリア出身のアメリカのダンサー、女優。8歳の時アメリカに帰国、陸上競技を志すが怪我で断念、ダンスを始める。ジャクソン・ファミリーのミュージック・ビデオを見てヒップ・ホップダンスを学び、ダンス・オーディション番組「アメリカン・ダンスアイドル」に兄弟とともに出演して注目される。その後スーパーボウルなどの大舞台でリアーナ等の大物ミュージシャンと共演、ダンス映画「フットルース 夢に向かって 」(2011年)などに出演する一方で、歌手としても活動している。
デイヴ・スコット(マッキー、ヴェルクのメンバー)
デイヴ・スコット(1974年〜)は、カリフォルニア州出身のダンサー、振付師、プロデューサー。音楽業界、映画、TV、CMと幅広く活動している。ダンス・オーディション番組「アメリカン・ダンスアイドル」の振付、ダンス映画「ストンプ・ザ・ヤード」(2006年)、「ステップ・アップ2:ザ・ストリート」(2008年)、「ステップ・アップ3」(2010年)の振付を手がけ、ワールド・オブ・ダンス・アワードのベスト・コレオグラフィ賞を受賞、本作では製作総指揮と振り付けを務める一方、ダンスバトルを行うチームの一員として出演している。
イヴァン“フリップズ”ベレズ(ディック、ヴェルクのメンバー)
イヴァン“フリップズ”ベレズ(1979年〜)は、プエルトリコ出身のアメリカのダンサー、俳優、振付師、スタントマン、プロデューサー。世界的に有名なブレイク・ダンサーで、世界のトップ歌手のツアーに参加するとともに、「ユー・ガット・サーブド」(2003年)、「最強絶叫ダンス計画」(2009年)、「ステップ・アップ3」(2010年)、「バトル・オブ・ザ・イヤー ダンス世界決戦」(2013年)などを含む、主なダンス映画のほとんどに出演、ダンスを披露する一方、世界で最強と言われるブレイクダンス・チームであるスキルメソッズ・クルーの一員としても活躍している。
サウンドトラック
1 Do U Feel Like Movin' by Mohombi 2 DJ Fav by Nia Sioux 3 Monotony by Sofi Tyler 4 Weightless by Chris Burkich 5 Amazing by Cameron Tyler & Willy Beaman 6 Love Girl Peace by Alina Artts 7 Oldboy by Playb4ck 8 Unafraid by Mikaela Coco 9 Shut It Down by Vali |
10 Crank That Sound by Ian Mohr 11 Say Something by Keith Cullen 12 Mob by Ian Mohr 13 A True Love by Sweet Chili 14 Mutate by Ian Mohr 15 Fiddle Me Ghillies by Nathan Lanier 16 El Tango De Los Celos by Nathan Lanier 17 Torn (Redux) by Nathan Lanier |
動画クリップ(YouTube)
- マリインスキー・バレエ団時代のキーナン・カンパ
- 「ストリートダンス2」のソフィア・ブテラのダンス・バトル・シーン
ダンスバトルをボクシング対決に擬えた設定だが、残念なことにソフィア・ブテラのパフォーマンスの魅力を十分に引き出せていない。この作品と比較すると、本作のダンスシーンがよく撮られていることがわかる。
撮影地(グーグルマップ)
- ジョニーのロフトがある通り
設定はニューヨークだが、ロフトそのものの外観はセットで撮影されている。 - ジョニーがバイオリンをひく地下鉄の駅
ニューヨークという設定だが、ブカレストのリパブリカという地下鉄の駅で撮影している。 - ジョニーがグリーカード取得の為の費用を支払うコーヒーショップ
ニューヨークの地中海料理の店「Balaboosta」で撮影。現在は閉店。 - ルビーが通うマンハッタン芸術大学
約半数がアメリカ国外からの留学生が占め、ロン・カーター、ハービー・ハンコックなどの著名な音楽家を排出しているマンハッタン音楽学校で撮影されている。 - ルビーがジョニーの支えでI字バランスととる川辺
WNYC トランスミッター・パークの一角。小さな公園だが、マンハッタンのミッドタウンが目の前で、眺めが素晴らしい。 - ルビーとジョニーがキスをするリンカーン・センター前
リンカーン・センターは「月の輝く夜に」(1987年)など、数多くの映画のロケ地となっている。
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関連作品
本作の続編(Amazon)
「HIGH STRUNG FREE DANCE」(2019年)輸入盤、日本語なし
おすすめダンス映画 - ミュージカルを除く(Amazon)
「サタデー・ナイト・フィーバー」(1977年)
「ダーティ・ダンシング」(1987年)
「ダンシング・ヒーロー」(1992年)
「リトル・ダンサー」(2000年)
「ブラック・スワン」(2010年)
「ノーザン・ソウル」(2015年)輸入盤、日本語なし
「ポリーナ、私を踊る」(2016年)
「Dance Academy: The Comeback」(2017年)輸入盤、日本語なし