「マリーゴールド・ホテルで会いましょう」(原題:The Best Exotic Marigold Hotel)は、2012年公開のイギリス・アメリカ・アラブ首長国連邦合作のコメディ&ドラマ映画です。2004年発表のデボラ・モガーの小説「These Foolish Things」を原作に、ジョン・マッデン監督、オル・パーカー脚本、ジュディ・デンチ、ビル・ナイ、マギー・スミス、トム・ウィルキンソンら豪華キャストで、それぞれ事情を抱えながらも優雅な暮らしを夢見てインドのホテルを訪れた7人の男女に起きる様々な出来事をコミカルに描いています。
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目次
スタッフ・キャスト
監督:ジョン・マッデン
脚本:オル・パーカー
原作:デボラ・モガー「These Foolish Things」
出演:ジュディ・デンチ(イヴリン・グリーンスレイド、自宅を売却した未亡人)
マギー・スミス(ミュリエル・ドネリー、差別的の老女、手術の為にインドへ)
ビル・ナイ(ダグラス・エインズリー、ジーンの楽天的な夫、娘が事業に失敗)
ペネロープ・ウィルトン(ジーン・エインズリー、ダグラスの悲観的な妻)
トム・ウィルキンソン(グレアム・ダッシュウッド、元判事、知人を探す)
セリア・イムリー(マッジ・ハードキャッスル、恋多き女性、金持ちを求める)
ロナルド・ピックアップ(ノーマン・カズンズ、ロマンスを求める女好き)
デーヴ・パテール(ソニー・カプール、ホテルの支配人、経営の才能に乏しい)
ティナ・デサイ(スナイナ、ソニーの恋人、コールセンターのオペレーター)
シド・マッカー(ジェイ、ソニーの兄、コールセンターのマネージャー)
リレット・デュベイ(カプール夫人、ソニーの母、未亡人、息子を連れ戻したい)
ダイアナ・ハードキャッスル(キャロル、ジャイプールに暮らすイギリス女性)
ほか
あらすじ
40 年間連れ添った夫を亡くしたイヴリン(ジュディ・デンチ)は、多額の負債を返済するために自宅を売却、インドのマリーゴールド・ホテルで一人暮らしすることを決意します。彼女の他に6人の男女が、イギリスからこのホテルを訪れます。
- イギリスで家を買うはずが、退職金を貸した娘が事業に失敗してインドにやってきたダグラス(ビル・ナイ)とジーン(ペネロープ・ウィルトン)の夫婦
- イギリスの病院では半年待ちと言われ、人工股関節の手術を受けるためにインドにやってきたミュリエル(マギー・スミス)
- 異国の地で最後のロマンスを夢見てやってきた独身男のノーマン(ロナルド・ピックアップ)
- お金持ちの夫を探して結婚と離婚を繰り返すマッジ(セリア・イムリー)
- 以前この地に住んでおり、数十年ぶりに知人に会いに来た元判事のグレアム(トム・ウィルキンソン)
彼らが想像していた優雅な生活は、実際のホテルを目にして砕け散ります。亡き父から譲り受け、改装の予定というホテルの若い支配人ソニー(デーヴ・パテール)は、やる気だけは人一倍ながら経験不足です。電話は使えず、ドアのない部屋もありと大変なホテルですが、既に前金を支払ってしまった7人に選択の余地はありません。
ジャイプールの街に溢れる音と色彩、喧騒と人ごみ、そして暑さに圧倒されながらも、7人はそれぞれの生活を踏み出します。様々な悩みを抱えながらも、この地で過ごすうちに、彼らは少しずつ前に進み、互いの交流も深まります。
一方、ソニーは、ホテルを復活させる為に投資家に援助を依頼しますが、一緒にホテルを相続した2人の兄と母親は売却するつもりです。母親の説得に負けたソニーは、ホテルを閉鎖すると言い出します・・・。
レビュー・解説
オスカー級の俳優に大英帝国勲章を叙勲された俳優がずらりと、豪華キャストが凄すぎる、訳あり熟年がインドで第二の人生に悪戦苦闘するハートウォーミングな群像劇コメディです。
乗継ぐ国内線が欠航と、いきなりのインドの洗礼を受けて途方に暮れる7人
左から、マギー・スミス(ミュリエル・ドネリー、差別的な老女、人工股関節手術の為にインドへ)
ロナルド・ピックアップ(ノーマン・カズンズ、女好きの老人、ロマンスを求めてインドへ)
ビル・ナイ(ダグラス・エインズリー、楽天的な初老の男、ジーンの夫、娘が事業に失敗)
ペネロープ・ウィルトン(ジーン・エインズリー、ダグラスの悲観的な妻、インド嫌い)
セリア・イムリー(マッジ・ハードキャッスル、恋多き女性、金持ちの夫を求めてインドへ)
トム・ウィルキンソン(グレアム・ダッシュウッド、元判事、知人に会う為にインドへ)
ジュディ・デンチ(イヴリン・グリーンスレイド、借金返済の為、英国の自宅を売却した未亡人)
第二の人生に挑戦する為にインドのジャイプールという街に訪れた訳あり熟年が7人が、環境に圧倒されながらも悪戦苦闘する群像劇コメディは、何と言ってもキャストが凄すぎます。7人の熟年に扮するのは、
- ジュディ・デンチ(撮影時77歳、オスカー女優、DBE叙勲)
- マギー・スミス(撮影時77歳、オスカー女優、DBE叙勲)
- ロナルド・ピックアップ(撮影時71歳)
- ペネロープ・ウィルトン(撮影時65歳、DBE叙勲)
- トム・ウィルキンソン(撮影時63歳、オスカー候補、OBE叙勲)
- ビル・ナイ(撮影時62歳、1949年)
- セリア・イムリー(撮影時59歳、1952年)
熟年と言っても、全員、役者として主役を張る現役で、全編二時間、すべてが見所です。特に大団円でのジュディ・デンチとマギー・スミスのやりとりは、緊迫感がみなぎりますが、他のキャストもキャラクター設定が巧みで、正統的なトム・ウィルキンソン、楽天的なビル・ナイ、不安定なペネロープ・ウィルトン、女好きのロナルド・ピックアップ、玉の輿を目指すセリア・イムリーと、各々の俳優が絶妙のパフォーマンスを披露します。並み居るキャストの中でペネロープ・ウィルトンは幾分地味な印象の女優ですが、本作では出色の演技を見せています。
ホテルの支配人とその母親には、
- デーヴ・パテール(撮影時21歳、オスカー候補)
- リレット・デュベイ(撮影時54歳)
と助演も手を抜いていません。第81回アカデミー賞で作品賞など8部門を受賞した「スラムドッグ$ミリオネア」(2008年)を主演、「LION/ライオン 〜25年目のただいま〜」(2016年)でアカデミー助演男優賞にノミネートされたデーヴ・パテールは、ホテルの支配人を口上商人よろしくコミカルに演じる大奮闘です。また、自ら舞台監督を務める一方、「モンスーン・ウェディング」(2002年)や「めぐり逢わせのお弁当」(2013年)などに出演しているリレット・デュベイは、並み居る先輩女優を横目に息子との対決シーンを見事に納めます。
脚本は「四角い恋愛関係」(2005年)、「17歳のエンディングノート」(2012年)のオル・パーカー、デボラ・モガーの原作には緩く基づいている程度で、大きく脚色されています。2時間の中に、7人の名優の見せ場を詰め込んだせいか、プロットはやや強引で予定調和的な観があります。「Queen Victoria 至上の恋」(1997年)、「恋におちたシェイクスピア」(1998年)を手掛けたジョン・マッデン監督は、デリーの近くの街でロケしていますが、観光名所に頼らずにインドらしさも出す為に苦労したようです。現代劇ですが、個人的にはCGで敢えてセット風の映像に演出しシェイクスピア劇風の雰囲気を出すと、面白かったのではないかと思います。
7人がインドに来た理由のひとつに、生活費が安いことがあります。日本でも、老後は生活費の安いアジアやオーストラリアでという方がいますが、かつてイギリスの植民地で現在も英語が準公用語のインドは、イギリス人が老後を過ごすにはより身近な国なのかもしれません。原題の「The Best Exotic Marigold Hotel」は、異国情緒溢れる最高のホテルといった意味です。Exoticというのは、(イギリスから見て)遠く離れたといみっで、特に熱帯地方を連想させる言葉です。7人の滞在先のジャプールは、デリーから200〜300キロの都市で、イギリスの植民地時代も自治権を留保した、インド的な強く雰囲気を残す都市です。彼らは異国情緒溢れる豪華なリゾートホテルを夢見てきたわけですが、実はとてもディープなインドに直面するというのがひとつのミソになっています。ぼろぼろのホテルを見た彼らは案内の写真と違うと支配人に文句を言いますが、支配人はこれから改装するのだと言い訳し、インドのことわざを引用します。
Everything will be alright in the end. So if it is not alright, then it is not yet the end.(最後にはすべてうまく行く。うまくないなら、まだ終わっていない。)
なるほど、これがインド流かと笑ってしまいます。
因みに、この言葉の出所は、映画「恋する輪廻 オーム・シャンティ・オーム」(2007年)、ジョン・レノン、フェルナンド・サビーノ(ブラジルの作家、ジャーナリスト)と、様々な説があります。いずれにせよ、
- 終わりよければすべて良し(日本のことわざ)
- All's Well That Ends Well(シェイクスピアの戯曲のタイトル、終わりよければすべて良しの意)
- Aal Izz Well(All is well、イギリス統治時代のインドの夜警の掛け声)
- Everything gonna be alright(Sweetboxの歌)
など、古今東西を問わず、すべてうまくいくことが人々のシンプルな願いであることを考えれば、これをひとひねりした言葉が世界のあちこちにあっても不思議はなさそうです。
<ネタバレ>
この支配人の苦し紛れの言い訳が、後にこの映画のキーワードになり、訳ありでインドにやってきた7人の人生は不幸なままでは終わらないことを示唆します。
<ネタバレ終わり>
ジュディ・デンチ(左、イヴリン・グリーンスレイド、自宅を売却して来印した未亡人)
ジュディ・デンチ(1934年〜)は、イギリスの女優。1957年に舞台デビュー、ローレンス・オリヴィエ賞、トニー賞など数々の賞を受賞、1985年以降は映画にも多く出演。その貢献が認められ、1988年にイギリス王室から「Dame」の称号を授与される。豊富な舞台経験に裏打ちされた演技力は映画でも高く評価され、これまでに7回アカデミー賞にノミネートされている。1998年公開の「恋におちたシェイクスピア」ではエリザベス1世を演じ、わずか6分の出演で助演女優賞を獲得。
マギー・スミス(ミュリエル・ドネリー、差別的な老女、股関節の手術の為にインドへ)
マギー・スミス(1934年〜 )は映画、テレビ、舞台で活躍するイギリスの女優。オックスフォード大学演劇科で学び、1956年に映画デビュー、「ミス・ブロディの青春」(1969年)でアカデミー主演女優賞を、「カリフォルニア・スイート」(1978年)で同助演女優賞を受賞。「天使にラブ・ソングを…」シリーズでの修道院長役や「ハリー・ポッター」シリーズでのミネルバ・マクゴナガル役で広く知られる。イギリス王室より大英帝国勲章DBEを叙勲されている。
ビル・ナイ(ダグラス・エインズリー、ジーンの夫、楽天的、娘が事業に失敗)
ビル・ナイ(1949年〜)はイギリスの俳優。主に舞台とテレビで活動し、1981年に「針の眼」で映画デビュー。テレビ、ラジオや舞台で主に脇役として活躍するが、2003年公開の「ラブ・アクチュアリー」で終わったロック・ミュージシャンを演じて、注目を浴びる。50歳を過ぎていた彼は「異なった視点からしか演じられない年になった」と言うが、逆にそれが彼の魅力を際立たせた。本作で妻役を演じるペネロープ・ウィルトンとは、「ショーン・オブ・ザ・デッド」(2004年)でも夫婦役を演じている。
ペネロープ・ウィルトン(ジーン・エインズリー、ダグラスな妻、悲観的、インド嫌い)
ペネロープ・アリス・ウィルトン(1946年〜 )は、イギリスの女優。母親は元女優で、伯父や叔母、従兄弟も俳優だった。 1969年に舞台デビュー、映画「フランス軍中尉の女」(1981年)や、テレビドラマ「ダウントン・アビー」シリーズ(2010〜2015年)で知られる。2016年にイギリス王室より大英帝国勲章DBEを叙勲されている。本作で夫役を演じるビル・ナイとは、「ショーン・オブ・ザ・デッド」(2004年)でも夫婦役を演じている。
トム・ウィルキンソン(グレアム・ダッシュウッド、元判事、知人に会う為にインドへ)
トム・ウィルキンソン(1948年〜 )はイギリスの俳優。イングランドとカナダで育ち、1970年代よりテレビに出演、ナショナル・シアターやロイヤル・シェイクスピア・カンパニーなどに所属し、舞台俳優としても活躍する。1990年代より「フル・モンティ」(1997年)など本格的に映画出演し、「イン・ザ・ベッドルーム」(2001年)、「フィクサー」(2007年)でアカデミー賞にノミネートされる。2004年、イギリス王室より大英帝国勲章OBEを叙勲。本作に出演のダイアナ・ハードキャッスルは、実生活の妻。
セリア・イムリー(マッジ・ハードキャッスル、恋多き女性、金持ちの夫を求めて来印)
セリア・イムリー(1952年〜)は、イギリスの女優。テレビ、舞台、映画に数多く出演し、2000年代に最も成功したイギリス女優の一人と言われる。映画「ブリジット・ジョーンズ」(2001〜2015年)、「カレンダーガール」(2003年)、「四角い恋愛関係」(2005年)などに出演している。
ロナルド・ピックアップ(ノーマン・カズンズ、女好きの老人、ロマンスを求めて来印)
ロナルド・ピックアップ(1940年〜)は、テレビ、映画で活躍するイギリスの俳優。「ジャッカルの日」(1973年)、「哀愁のエレーニ」(1984年)などに出演している。
デーヴ・パテール(ソニー・カプール、ホテルの支配人、経営の才能はあまりない)
デーヴ・パテール (1990年〜)は、イギリスの俳優。ヒンドゥー教徒でケニア出身のインド系移民の両親のもと、ロンドン郊外に生まれ育つ。2007年に連続テレビドラマでデビュー、イギリス国内で注目を集める。「スラムドッグ$ミリオネア」(2008年)で主役を演じ、世界的に有名になる。「LION/ライオン 〜25年目のただいま〜」(2016年)でアカデミー助演男優賞にノミネートされる。
ティナ・デサイ(スナイナ、ソニーの恋人、コールセンターのオペレーター)
ティナ・デサイはインドの女優、モデル。2011年、ヒンディ映画でデビュー、本作が世界へのデビュー作品となった。
リレット・デュベイ(カプール夫人、ソニーの母、未亡人、ソニーを連れ帰ろうとする)
リレット・デュベイ(1953年〜)はインドの女優、舞台監督。映画「モンスーン・ウェディング」(2002年)や「めぐり逢わせのお弁当」(2013年)などに出演している。
ダイアナ・ハードキャッスル(キャロル、ジャイプールに長年暮らすイギリス人女性)
ダイアナ・ハードキャッスルは、主にテレビで活躍するイギリスの女優。本作に出演のトム・ウィルキンソンは、実生活の夫。
サウンドトラック
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異国情緒たっぷりで、居ながらにしてインド風の雰囲気が味わえます。
1 Long Old Life 2 This Is the Day 3 The Chimes at Midnight 4 Road to Jaipur 5 Night Bus 6 Tuk Tuks 7 The Best Exotic Marigold Hotel 8 Assault on the Senses 9 Anokhi 10 Cricket Spell 11 More Than Nothing |
12 Day 22 13 Mrs. Ainsley 14 Do Your Worst 15 Udaipur 16 Turning Left 17 Not Yet the End 18 Progress 19 Young Wasim 20 What Happens Instead 21 A Bit of Afters |
撮影地(グーグルマップ)
- 撮影に使用したホテル
ホテル・ラヴラ・ケンパー・ウダイブルという実在のホテルの使用して撮影。こんなホテルが実在するとは、さすがディープなインド。 - ソニーがステイナに会う井戸
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関連作品
「マリーゴールド・ホテルで会いましょう」の原作本(Amazon)
Deborah Moggach "These Foolish Things"
「マリーゴールド・ホテルで会いましょう」の続編のDVD(Amazon)
「マリーゴールド・ホテル 幸せへの第二章」(2015年)
ジョン・マッデン監督xジュディ・デンチ x トム・ウィルキンソンのコラボ作品
「恋におちたシェイクスピア」(1998年)
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「17歳のエンディングノート」(2012年)
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「あるスキャンダルの覚え書き」(2006年)
「ハムレット」(1996年)
「プライドと偏見」(2005年)
「007 カジノ・ロワイヤル」(2006年)
「ジェーン・エア」(2011年)
「マリリン 7日間の恋」(2011年)
「007 スカイフォール」(2012年)
「あなたを抱きしめる日まで」(2013年)
「秘密の花園」(1993年)
「ゴスフォード・パーク」(2001年)
「ハリー・ポッター」シリーズ(2001年〜2011年)
「ショーン・オブ・ザ・デッド」(2004年)
「ナイロビの蜂」(2005年)
「ホット・ファズ -俺たちスーパーポリスメン!-」(2007年)
「ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1」(2010年)
トム・ウィルキンソン出演作品のDVD(Amazon)
「いつか晴れた日に」(1995年)
「フル・モンティ」(1997年)
「イン・ザ・ベッドルーム」(2001年)
「エターナル・サンシャイン」(2004年)
「フィクサー」(2007年)
「ゴーストライター」(2010年)
「ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル」(2011年)
「グランド・ブダペスト・ホテル」(2014年)
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