「エル ELLE」(原題:Elle)は、2016年公開のフランス、ベルギー、ドイツ合作のサスペンス映画です。2012年に発表されたフィリップ・ジャンの小説「Oh...」を原作に、ポール・バーホーベン監督、イザベル・ユペールら出演で、瀟洒な自宅で覆面の男に襲われ、警察の手を借りずに自分で解決しようとするゲーム制作会社の敏腕女社長を、その両親、息子、別れた夫、親友、愛人、会社の部下、隣人とその妻など、彼女を囲む人々との関係とともに描いています。第42回セザール賞で作品賞と主演女優賞を、第74回ゴールデン・グローブ賞で外国語映画賞と主演女優賞をそれぞれダブル受賞、第89回アカデミー主演女優賞にノミネートされた作品です。
目次
スタッフ・キャスト
監督:ポール・バーホーベン
脚本:デヴィッド・バーク
原作:フィリップ・ジャン著「Oh...」
出演:イザベル・ユペール(ミシェル・ルブラン、ゲーム制作会社の経営者)
アンヌ・コンシニ(アンナ、ミシェルの親友、ビジネスパートナー)
クリスチャン・ベルケル(ロベール、アンナの夫、ミシェルと肉体関係を持つ)
ロラン・ラフィット(パトリック、ミシェルの隣人、銀行員)
ヴィルジニー・エフィラ(レベッカ、パトリックの妻、敬虔なカトリック信者)
シャルル・ベルラン (リシャール・カサマヨウ、ミシェルの元夫)
ジュディット・マール(イレーヌ・ルブラン、ミシェルの母親)
ジョナ・ブロケ(ヴァンサン、ミシェルの息子、恋人ジョシーと同棲)
アリス・イザーズ(ジョシー、ヴァンサンと同棲する恋人、妊娠している)
ルーカス・プリゾル(キュルト、ミシェルの会社の反抗的な従業員)
アルチュール・マゼ(ケヴィン、ミシェルの会社の従順な従業員)
ほか
あらすじ
- ゲーム制作会社の敏腕女社長ミシェルは、一人暮らしの瀟洒な自宅で侵入してきた覆面の男にレイプされます。男が去った後、彼女は何事も無かったかのように掃除を始め、風呂に入ります。話を聞いたミシェルの友人たちは警察へ通報することを勧めますが、警察を信用しないミシェルは自分で解決しようとします。
- 差出人不明の嫌がらせメールが届いたり、留守中に何者かが侵入した形跡が見つかるなど、その後も不審な出来事が続きます。自分の生活パターンを把握しているかのような犯人の行動に、ミシェルは犯人は自分の知り合いだと確信を深めます。
- さらに、モンスターがミシェルをレイプするCG動画が会社中に送信される事件が起こり、ミシェルは反抗的な社員カートを疑います。そんな中、自宅の前に不審な男がいることに気づいたミシェルは撃退スプレーで攻撃しますが、その男はミシェルを案じてやってきた元夫のリシャールでした。やがて、ミシェルは動画を作成した従業員を突き止めます・・・。
レビュー・解説
社会的に成功している敏腕な女性が経験するレイプの顛末を、彼女をとりまく様々な人間関係が織りなす日常的な現実感の中で描いた、示唆に富む異色サスペンスです。
敏腕女性の日常的現実感の中でレイプを描く
ポール・バーホーベン監督が安易な感情移入を許さぬ様な撮り方をしており、また主演のイサベル・ユペールも内面の葛藤を表に出さないような演技をしているなど、解釈の難しい作品ですが、端的に言えば、
- 社会的に成功した過去に傷を持つ女性がレイプされたら、警察に訴えその地位を危険に晒すだろうか?
- <ネタバレ>覆面のレイプ犯が、もし憎からず思っている男性ならば、それはレイプなのだろうか?<ネタバレ終わり>
といった疑問を、女性視点で描き出した異色サスペンスです。レイプだけを切り出し、検事のような視点で事件を語るのではなく、女性の息子、母、愛人、元夫、部下、隣人など周囲の様々な人間との関係の中で描き出されるキャラクターの複合性に日常的な現実感が感じられ、また、
- 犯罪者である父への強い忌避感
- 元夫との関係
- 親友とその夫との浮気
- 娘に金をせびっては若い男と楽しむ母
- 定職も得られず、恋人に振り回される息子
- 血の繋がらない初孫
- 性犯罪に対するキリスト教徒のスタンス
など、多様な人間関係と刺激的な示唆に富む作品です。エロティック・サスペンスとカテゴライズする人もいますが、レイプを女性の視点から現実的に描いた異色サスペンスと言ったほうが近いのではないかと思います。フェミニストの攻撃を受けやすい作品ですが、原作のしっかりとした構成、ポール・バーホーベン監督のソリッドな演出、イサベル・ユペールの敢然とした演技には、そうした批判を寄せ付けない頑健さが感じられます。
男性が女性の視点で書いたフランスの小説が原作
原作者のフィリップ・ジャンは、フランスの小説家、短編作家、作詞家で、「ベティ・ブルー」(1986年)の原作・脚本で高い評価を得るなど、映画との関わりも深い作家です。映画化された彼の作品は、
- 「Bleu comme l'enfer」(1986年)・・・同名小説が原作
- 「ベティ・ブルー」(1986年)・・・小説「37°2 le matin」が原作
- 「Ne fais pas ça !」(2004年)・・・共同脚本
- 「Impardonnables」(2011年)・・・同名小説が原作
- 「Krokodil 」(2013年)・・・共同脚本
- 「愛の犯罪者」(2013年)・・・小説「Incidences」が原作
- 「エル ELLE」(2016年)・・・小説「Oh...」が原作
などで、本作の原作となった「Oh...」は2012年に発表され、フランスの Interallied 賞を受賞した作品です。レイプで頬にひっかき傷を負い、子どもたち食事をしながら、密かに復讐を考える女性を描くと面白いと思い、書き始めた作品だそうです。男性特有の体育会的友情の世界が苦手で、秘密めいた女性の感性が好きなど、女性的な面があるという彼の作品には、女性の読者も多く、原作は女性の一人称で書かれています。
<ネタバレ>
女性の視点で語ってみたかったんだ。女になりきるのは不可能なので、私にとっては挑戦だった。女性がどのようにレイプを経験するか、それを訴えるのかどうか、それで落ち込むのかどうか、といったことを自問してみたかったんだ。ミシェルは力を持った女性で、多くの男性の部下を従え、家族も養っている。こうした社会的成功を無きものにしかねないリスクを犯して、彼女は警察に訴えるだろうか?馬鹿な真似をしかねない警官に話すだろうか?ってね。フェミニストに攻撃されるかもしれないと、忠告されたよ。女性にしか書けない話だったってね。おまけにこのミシェルは、彼女をレイプした男と寝てしまうんだ。「彼女は好きものなんだ」って思う読者もいるかもしれない。でも、彼女は自分をレイプした男と知らずに寝てしまうんだ。彼女は独り身で、彼女を喜ばせてくれる隣人と戯れるうちに寝るようになり、初めて自分をレイプした男だと気がつくんだ。そんなことはありえないと思っていた彼女は、その刺激的な快感に溺れてしまい、止めようと思うまで二週間もかかってしまうんだ。
ミシェルは自由で、知的で、強いけれど、孤独なんだ。別れた夫は他人行儀だし、息子は悩みの種、愛人は馬鹿な男だ。狂気を纏った隣人が彼女にとって魅力的なのは、パラドックスだ。このパラドックスに直面した時、強いはずの彼女は脆くなる。男であれ、女であれ、私がキャラクターに魅力を感じるのは、強さと弱さが混在する時だ。でも、女性が性的な弱みを見せた途端、力関係で優位にあったとしても女性は不利に判断されてしまう。この女性の強さと弱さについて語ることができないならば、女性について何を語ることができるだろう?こうしたことについて、物書きが口をつぐまねばならないのは、今日の大きな問題だ。この問題を避けて、例えば小児性愛について書くのは許されるのか、大きな疑問だ。(フィリップ・ジャン)
https://www.lesinrocks.com/2012/08/28/livres/philippe-djian-dans-la-vie-on-nest-jamais-loin-de-basculer-11288558/
<ネタバレ終わり>
ハリウッドでは女優も資金も集まらなかった
原作を手にしたプロデューサーのサイード・ベン・サイードは、これをアメリカに住むオランダ出身のポール・バーホーベン監督に持ち込みます。「ロボコップ」(1987年)や「トータル・リコール」(1990年)で知られるバーホーベン監督ですが、
など、善悪の彼岸を超えた女性の強さ、逞しさを描くことが多い監督でもあります。彼は、原作を英訳してアメリカの脚本家に渡し、シカゴやボストンなどアメリカを舞台にした脚本に書き換えました。この脚本は、
などに送られましたが、ことごとく出演を辞退され、制作資金も集まらなかったと言います。リスク含みの題材でキャリアを汚す恐れがあると捉えられたのでしょう(自分に主演のオファーがあれば出たかったと、後にニコール・キッドマンがヴォーグ誌のインビューで語っており、脚本がエージェントで止められ、女優本人に渡っていなかった可能性もある)。
実は「ショーガール」の興行成績で大コケしたバーホーベン監督は、最低な映画に贈られるゴールデンラズベリー賞で最低監督賞など7部門で受賞しています。通称ラジー賞として知られるこの不名誉な賞の授賞式に、史上、初めて出席する懐の深さを見せたバーホーベン監督ですが、この作品の主演を務め、最低主演女優賞と最低新人俳優賞をダブル受賞したエリザベス・バークレーは、未だにその汚名を返上することができずにいます。その後、バーホーベン監督は母国であるオランダに戻り、第二次世界大戦時のナチス占領下のオランダを舞台に、女性が主人公の「ブラックブック」(2006年)を制作、高い評価を得て、汚名を返上しましたが、ハリウッドに広まった悪い印象を払拭するまでには至っていなかったのかもしれません。
映画化を推したフランスのイザベル・ユペールの元に
バーホーベン監督らはハリウッドでの映画化を諦め、舞台は原作の書かれたフランスに戻ります。フランスでは、
- マリオン・コティヤール
- カリス・ファン・ハウテン(「ブラックブック」の主役を演じたオランダ女優)
らも検討されましたが、元より原作の映画化を熱望していたイサベル・ユペールが主演することになりました。
読書家のユペールは原作者フィリップ・ジャンの知り合いで、ところどころ彼女を思い浮かべながら書いていると、執筆中の原作者に聞かされていました。ユペールはお世辞半分に受け取っていたようですが、最終的に発表された作品がとても気に入りました。監督はバーホーベンが良いと、彼の作品を手がけるサイードに映画化の話を持ち込んだのは、実はユペールだったのです。二人の男はアメリカでの映画化を夢見ましたが、厳しい現実に直面し、ユペールの元に戻ってきたわけです。バーホーベン監督いわく「僕が彼女を選んだのではない、彼女が僕を選んだのだ。」
イザベルは恐れ知らずな女性だよ。彼女に関しては、問題なところは何もない。どんなことにも挑戦するし、並外れて勇敢な人だから。
驚くべき演技をしてくれたイザベル・ユペールのおかげで、ミシェルの行動が完全に説得力のあるものになったよ。
イザベル・ユペールに何やかやと要求を出すことはない。彼女は何をなすべきか知っている。私が生涯、出会った中で最も聡明な女優の一人だ。彼女は極めて特別で、どんな状況でも異なったやり方で常套的な表現を避けることができる。彼女は夢にさえ想像できないようなやり方をするんだ。彼女は偉大な女優であるだけではなく、キャラクターに対して想像力に富んだ独創的なアプローチをすることができる。ミシェルに関することは何一つ、彼女に話をする必要がなかった。どんな状況下であれ、ミシェルがどんな行動をし、どのように振る舞うかを、彼女は最初のショットから正確に把握していたんだ。彼女は非常に大胆で、脚本に何が書かれていようが全く問題ではなかった。とても彼女を尊敬している。(ポール・バーホーベン)
http://www.webdice.jp/dice/detail/5456/
https://www.filmcomment.com/blog/interview-paul-verhoeven-elle/
ミシェルはユーモア溢れる複雑な女性。実をいうと私自身のドキュメンタリーのようだったわ。あんな状況に陥ったことは一度もないけれど、感情に溺れたりせず、毅然と立ち向かう性格は同じよ。
フランス映画界の優れた特徴は3つの言葉で言えると思います。まず、豊かなこと。お金があるという意味ではなく、才能が豊かであるということ。2つ目は、思い切った作品があること。例えばこの作品です。モラル的にいろいろと言われることがありますが、フランス映画にはその限界をはずすような、勇気があります。そして、多様性。作家主義の作品もあれば、商業主義の作品も等しくある幅広い世界なのです。
ミシェルは、思い切った行動に出る女性で、つかみどころのない、複雑な人物です。はっきり言って観客に受け入れられるような人物ではないと思うのです。私はこういったキャラクターをクロード・シャブロル、ミヒャエル・ハネケの作品でも演じています。私が理想化された人物ではない女性を演じることが、フランス人女優的だと見ていただけるようでしたら、それにはとても満足しています。(イザベル・ユペール)
https://www.vogue.co.jp/celebrity/interview/2017-08-isabelle-huppert
https://eiga.com/movie/86143/interview/
60歳を過ぎてなお、レイプシーンのある問題作の主役に果敢に取り組むユペールには、頭が下がります。セザール賞に史上最多の14回ノミネートされるなど、特にフランスでよく知られた大女優ですが、自ら気に入った原作の映画化を働きかけ、ハリウッドが敬遠すると見るや否や、自ら主演を務めて極めて高い評価を得るという、フランスの大女優の面目躍如といった活躍です。
- 第42回セザール賞で作品賞と主演女優賞をダブル受賞
- 第74回ゴールデン・グローブ賞で外国語映画賞と主演女優賞をダブル受賞
- 第89回アカデミー主演女優賞にノミネート
と、本作が得た高い評価は彼女の果敢な挑戦がもたらした必然の結果と言っても良いかもしれません。因みに、彼女はヴォーグ誌のインタビューで「ウディ・アレンの作品に出てみたい」と、答えています。「あなたはウディ・アレンの映画にぴったりなのに」と周囲からたびたび残念がられるからというのがその理由ですが、アレン監督はパートナーだったミア・ファローの養女への性的虐待疑惑で激しいバッシングを受け、レベッカ・ホール、エレン・ペイジ、ミラ・ソルビノ、グレタ・ガーウィグ、マリオン・コティヤールなど彼の作品に出演した女優にまで反旗を掲げられています。そんな彼の作品に出演したいと平然と言ってのけるあたり、さすが大女優です。
イザベル・ユペール(ミシェル・ルブラン、ゲーム会社の経営者)
イザベル・ユペール(1953年〜)は、パリ出身のフランスの女優。フランス国立高等演劇学校で演技を学び、舞台やテレビを経て1972年に映画デビュー。1978年の「Violette Nozière」(1978年)、「ピアニスト」(2001年)でカンヌ国際映画祭女優賞を、「主婦マリーがしたこと」(1988年)、「沈黙の女/ロウフィールド館の惨劇」(1995年)でヴェネツィア国際映画祭女優賞を受賞している。これまでセザール賞主演女優賞に史上最多の14回ノミネートされており、「沈黙の女/ロウフィールド館の惨劇」(1995年)で主演女優賞を受賞している。本作では、第42回セザール賞で作品賞と主演女優賞を、第74回ゴールデン・グローブ賞で外国語映画賞と主演女優賞をそれぞれダブル受賞、さらに第89回アカデミー主演女優賞にノミネートされている。
アンヌ・コンシニ(アンナ、ミシェルの親友、ビジネスパートナー)
アンヌ・コンシニ(1963年〜)は、フランスの女優。高田賢三が監督した「夢・夢のあと」(1981年)で映画デビュー、「あるいは裏切りという名の犬 」(2004年)、「愛されるために、ここにいる」(2005年)、「潜水服は蝶の夢を見る」(2007年)、「クリスマス・ストーリー 」(2008年)、「ジャック・メスリーヌ フランスで社会の敵No.1と呼ばれた男 Part2 ルージュ編」(2008年)、「誘拐」(2009年)などに出演している。
クリスチャン・ベルケル(ロベール、アンナの夫、ミシェルと肉体関係を持つ)
クリスティアン・ベルケル(1957年〜)は、ベルリン出身のドイツの俳優。ドイツ映画アカデミーで教育を受け、1976年にイングマール・ベルイマン監督作品で映画デビューする。「ヒトラー 〜最期の12日間〜」(2004年)、「ブラックブック」(2006年)、「イングロリアス・バスターズ」(2009年)などに出演している。
ロラン・ラフィット(パトリック、ミシェルの隣人、銀行員)
ロラン・ラフィット(1973年〜)はフランスの俳優。「唇を閉ざせ」(2006年)、「 ある秘密」(2007年)、「麗しき日々」(2013年)などに出演している。
ヴィルジニー・エフィラ(レベッカ、パトリックの妻、敬虔なカトリック信者)
ヴィルジニー・エフィラ(1977年〜)は、 ベルギー、フランスの女優、フランスのテレビのアンカー。「ヴィクトリア」(2016年)ではヒロインの弁護士を務める実力派で、本作では控えめな脇役だがさり気ない存在感をしっかりと示している。
シャルル・ベルラン (リシャール・カサマヨウ、ミシェルの元夫)
シャルル・ベルラン(1958年〜)は、フランスの俳優。「夏時間の庭」(2008年)などに出演している。
ジュディット・マール(イレーヌ・ルブラン、ミシェルの母親)
ジュディット・マール(1926年〜)はフランスの女優。 「恋人たち」(1958年)などに出演している。生涯を通して、舞台女優と映画女優を両立させている。
ジョナ・ブロケ(ヴァンサン、ミシェルの息子、恋人のジョシーと同棲)
ジョナ・ブロケ(1992年)はベルギーの俳優。リュック・ベッソン作品などに出演している。
アリス・イザーズ(ジョシー、ヴァンサンと同棲する恋人、妊娠している)
アリス・イザーズ(1991年〜)は、フランスの女優。 「LA CAGE DORÉE」(2014年)、「Rosalie Blum」などに出演している。一見、可愛らしいが、本作では迫力のある演技を見せている。
ルーカス・プリゾル(キュルト、ミシェルの会社の反抗的な従業員)
ルーカス・プリゾル(1983年〜)は、ドイツの俳優。「17歳」(2013年)、「Diplomacy」(2014年)、「Un sac de billes」(2017年)などに出演している。
アルチュール・マゼ(右、ケヴィン、ミシェルの会社の従順な従業員)
アルチュール・マゼ(1989年〜)はフランスの俳優。「 ある秘密」(2007年)、「消えたシモン・ヴェルネール」(2014年)、「ヴィクトリア」(2016年)などに出演している。
撮影地(グーグルマップ)
- ミシェルの家
ミシェルが住むのはパリ郊外のサン=ジェルマン=アン=レー。ミシェルのような成功者やビジネス志向の強い人々は、パリよりも豊かで、パリ郊外で最も高級な住宅地のひとつとされるこの街に住むことを好む。パリやセーヌ川を一望できる台地にあり、つての王族の街で、並木水戸の間にはいくつかの城が残っている。何人かのフランス国王と有名な作曲家クロード・ドビュッシーは、この街で生まれた。 - ミシェルがリシャールの車にぶつけながら駐車する通り
- ヴァンサンが働くハンバーガーショップ
- ミシェルが母と訪れる船上のカフェ
セーヌ川にはいくつかの船上レストランが浮かんでいる。ミシェルらが訪れるのはそんな店のひとつ。彼女らは早々に出てしまうが、中には伝統的なフランス料理を出す店もある。 - ミシェルが亡き母を散骨する公園
サン・クルー公園はパリの南西部、セーヌ川沿いに位置する大きな公園。イル・ド・フランス地域で最も美しい公園のひとつとして数えられ、パリとセーヌ川を一望できる。 - ミシェルの父が服役する刑務所
ミシェルが訪ねる刑務所はパリの南部にあるフランス第二の規模の刑務所。第二次世界大戦でドイツがパリを占領した際には政治犯やレジスタンスが投獄された。フランスでは1981年に死刑が廃止された為、ミシェルの父は凶悪犯ながら死刑を免れ、長く服役しているが、恩赦に預かることはない。 - ミシェルの両親の墓がある墓地
ミシェルの両親の墓があるペール・ラシェーズ墓地には、オスカー・ワイルド、ジム・モリソン、エディット・ピアフなどの著名人が数多く眠る。木々が生い茂り曲がりくねった通りがあり、小さな村のようにも見えるこの墓地は、よく映画の撮影に利用される。
関連作品
https://amzn.to/46gffvm フィリップ・ジャン「エル ELLE」(原題:Oh...)
ポール・バーホーベン監督作品のDVD(Amazon)
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https://amzn.to/3We0g0B 「ブラックブック」(2006年)
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https://amzn.to/3VWkPOI 「ガブリエル」(2005年)
https://amzn.to/3Lp5jpV 「愛、アムール」(2012年)
https://amzn.to/46cbJSY 「未来よ こんにちは」(2016年)
https://amzn.to/4d4kXD3 「クレアのカメラ」(2017年)
https://amzn.to/3Yhpgq9 「あるいは裏切りという名の犬 」(2004年)
https://amzn.to/3YfcGru 「潜水服は蝶の夢を見る」(2007年)
https://amzn.to/3YimNMs 「クリスマス・ストーリー」(2008年)
「ジャック・メスリーヌ/パブリック・エネミー No.1 Part.2 」(2008年)
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「あなたはまだ何も見ていない」(2012年):輸入版、リージョン1,日本語なし
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