夢は洋画をかけ廻る

洋画のレビューや解釈、解説、感想、撮影地、関連作品などを掲載しています。タイトルは、松尾芭蕉最後の句と言われる「旅に病んで夢は枯野をかけ廻る」由来です。病に伏してなお、夢が枯野をかけ廻るとは根っからの旅人だったのですね。映画はちょっとだけ他人の人生を生きてみる、いわば人生の旅のようなもの。願わくば、芭蕉のような旅の達人になりたいものです。

「サイド・エフェクト」:鬱病と薬の副作用を演じるルーニー・マーラが凄い!

サイド・エフェクト」(原題: Side Effects )は、2013年公開のアメリカのサイコスリラー映画です。スティーブン・ソダーバーグ監督、ジュード・ロウルーニー・マーラキャサリン・ゼタ=ジョーンズチャニング・テイタムら出演で、致命的な副作用を持つ新薬の抗うつ剤を患者に投与してしまった精神科医、副作用に襲われる若い女性を待ち受ける運命と、新薬にまつわる陰謀がスリリングに描かれています。

 

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目次

スタッフ・キャスト 

監督:スティーブン・ソダーバーグ
脚本:スコット・Z・バーンズ
出演:ジュード・ロウ(ジョナサン・バンクス博士)
   ルーニー・マーラ(エミリー・テイラー
   キャサリン・ゼタ=ジョーンズ(ヴィクトリア・シーバート博士)
   チャニング・テイタム(マーティン・テイラー
   ヴィネッサ・ショウ(ディアドラ・バンクス)
   アン・ダウド(マーティンの母親)
   ほか

あらすじ 

エリート金融マン、マーティン(チャニング・テイタム)と結婚したエミリー・テイラー(ルーニー・マーラ)の未来は、輝かしいはずでした。結婚式の直後、マーティンがインサイダー取引で逮捕され、豪奢な邸宅を没収されたエミリーは4年間の孤独に耐え、服役を終えたマーティンと質素なアパートで新たな生活を始めます。ある日、エミリーは地下駐車場で事故を起こし、病院に運び込まれます。軽傷で済みましたが、診察した精神科医ジョナサン・バンクス(ジュード・ロウ)は、彼女が故意に車を壁にぶつけて自殺を図ったと推測します。鬱病の既往のあるエミリーは、抗鬱薬を処方され、カウンセリングを条件に退院しますが、今度は地下鉄のホームで自殺未遂を起こします。以前エミリーを診察したヴィクトリア・シーバート博士(キャサリン・ゼタ=ジョーンズ)に相談したバンクスは、エミリーが薬の副作用に悩んでいたことを聞き、エミリー本人の希望も聞いてアブリクサという新薬を与えます。エミリーの病状はすぐに改善されましたが、間もなくマーティンの刺殺体が自宅で発見されます。現場には争った形跡はなく、凶器のナイフからエミリーの指紋が検出されたことから、彼女は殺人容疑で身柄を拘束されます。マーティンの母親がテレビ出演し、アブリクサの製造元であるサドラー・ベネルクス社を糾弾したことで同社の株価は暴落、バンクスの自宅にもマスコミが殺到します。エミリーの裁判が始まり、証人として出廷したバンクスは、エミリーはアブリクサの副作用で夢遊病になり、意識がないままマーティンを刺したのではないかと弁護します。裁判長、検察、弁護士の協議の結果、一時的な心神喪失を認められたエミリーは殺人罪に問われず、精神医療センターで治療を受けることになります。しかし、バンクスが患者に危険な新薬を処方したとの悪評が広まり、研修医時代の女性患者の自殺まで蒸し返された彼は、オフィスを追い出され、妻(ヴィネッサ・ショウ)とも険悪になります。ある日、アブリクサが引き起こす睡眠時の異常行動に関するシーバート博士の論文を発見したバンクスは、彼女が事前に自分に忠告しなかったことに疑問を抱きます。エミリーの事故現場や職場を訪ねて不審な点を洗い出したバンクスは、事件の背後に渦巻く陰謀の匂いをかぎ取ります・・・。

レビュー・解説 

精神科医を演ずるジュード・ロウが、じわじわと追いつめられていく様子が見物です。実生活と同様に子供がいる夫を主役として演じるのが、実は初めてで、また、ヘア・スタイルも変えず、メイクもせず、普段話しているアクセントで話すなど、いわゆる素に近いところで演じるのも初めての為、逆に彼は不安を感じていたそうですが、見事、迫真の演技を見せてくれます。

 

そして何よりも、鬱と副作用を演じるルーニー・マーラが圧巻です。スティーブン・ソダーバーグは当初、エイミー役にリンゼイ・ローハンを考えており、三度もオーディションを行いましが、アルコール依存、ドラッグに加えて、滞納、万引き、飲酒運転、交通事故、暴行など、彼女の度重なる事件が映画製作のプロセスに悪影響するというプロデューサーの懸念もあり、最終的にルーニー・マーラに白羽の矢が立ちました。ルーニー・マーラにとっては、「ゼロ・ダーク・サーティ」を辞退しての出演となりました。 他に、エミリー・ブラント、オリビア・ワイルド、イモージェン・プーツアリス・イヴアマンダ・サイフリッドミッシェル・ウィリアムズ、ブレイク・ライブリーらが、エミリー役として検討されていました。

 

事故の後、カウンセリングで夫とのなれそめを語るエミリー〜「サイド・エフェクト

エミリー:私は授業料をまかなう為に、バーで働いてた。彼は常連で、いつも小難しいカクテルを注文した、私が作れないような・・・。ある晩、カウンター越しに作り方を教えてくれた。そして閉店までいて、デートに誘ってくれた。彼のことは何も知らなかった。スーツの男性ってことだけ。いつも私を見るから緊張した。私を絵のように眺めたの。きれいなヨットに乗せてくれたし、スキーも教えてくれた。そして私は彼に夢中に・・・。

 

具合が悪くなってバンクスの元に駆け込むエミリー〜「サイド・エフェクト

エミリー:どうしてもお話が。
ジョナサン:たった今、伝言を聞いた。こちらは妻だ。
エミリー:診療所にいなかったら、来たんです。話せます?
ジョナサン:緊急なら入院を。
エミリー:いえ、ただ・・・。地下鉄の駅で、事故の時と同じ気持ち
・・・。仕事前なので、5分だけ。
ジョナサン:仕事へ?
エミリー:(うなづく)
ジョナサン:じゃ、5分だけ。
ジョナサン:(妻へ)ごめん。後で電話を。

 

薬の副作用で夢遊するエミリー〜「サイド・エフェクト

マーティン:エミリー
マーティン:エミリー、夜中だぞ、音量を下げろ。
マーティン:エミリー?
マーティン:客が来るのか?
マーティン:エミリー、聞いてる?
マーティン:何してる?

 

患者を救った為に、追いつめられ、妻にも責められるバンクス〜「サイド・エフェクト

ジョナサン:クビになった。
ディアドラ:えっ?いつ?
ジョナサン:今日だ。だから、この調査を成功させる。アリソン・フィンの二の舞はご免だ。
ディアドラ:聞きたくない。
ジョナサン:わかってきた。
ディアドラ:バカみたいよ。一日中、こんな調査なんかして。
ディアドラ:事件は終わったの。カメラマン、同僚、新薬テストも消えた。
ディアドラ:残ってるのはあなただけ。
ジョナサン:真実を知りたいんだ。

 

アウト・オブ・サイト」、「エリン・プロコビッチ」、「トラフィック」、「オーシャンズ」シリーズなど、数々の名作、ヒット作を生んだスティーブン・ソダーバーグは、この作品を最後に映画監督を引退しましたが、2017年に復帰作品の公開が予定されています。

ジュード・ロウ(ジョナサン・バンクス博士)

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ルーニー・マーラ(エミリー・テイラー

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キャサリン・ゼタ=ジョーンズ(ヴィクトリア・シーバート博士)

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チャニング・テイタム(マーティン・テイラー

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ルーニー・マーラ出演作品のDVD(Amazon

  「ソーシャル・ネットワーク」(2010年)

  「ドラゴン・タトゥーの女」(2011年)

  「サイド・エフェクト」(2013年)

  「her/世界でひとつの彼女」(2013年)

  「キャロル」(2015年)

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