スティーブン・ソダーバーグ監督〜若くして頭角を現し、商業的成功も収めた、撮影、編集も自らこなすオールマイティな監督
スティーブン・ソダーバーグ(1963年 - )は、ジョージア州アトランタ出身のアメリカの映画監督・脚本家・プロデューサーで、「アウト・オブ・サイト」、「エリン・プロコビッチ」、「トラフィック」、「オーシャンズ」シリーズなど、数々の名作、ヒット作の監督して知られています。
目次
略歴と作品の傾向
高校生の時から16ミリで映画を作りはじめ、卒業後は進学せず、ハリウッドで編集者として働きます。その後、ルイジアナで映画制作と脚本執筆を続け、長編デビュー作「セックスと嘘とビデオテープ」(1989年)でサンダンス映画祭観客賞とカンヌ国際映画祭パルム・ドールを史上最年少(26歳)で受賞します。しばらく商業的低迷が続きますが、ジョージ・クルーニー主演の「アウト・オブ・サイト」(1989年)で成功を収め、2000年には「エリン・ブロコビッチ」と「トラフィック」でアカデミー監督賞にダブルノミネート(第11回アカデミー賞のマイケル・カーティス以来62年ぶり2人目の快挙)、後者で受賞を果たします。翌年の「オーシャンズ11」ではジョージ・クルーニー、マット・デイモン、ブラッド・ピット、ジュリア・ロバーツ、ドン・チードルなど豪華オールスターキャストを揃え、全世界で4億ドル以上の興行収入を記録します。
脚本、撮影、編集など、監督以外の役割も自ら手がけることが少なくなく、しばしば別名でクレジットされます。特に撮影を手がけることが多く、セリフのないシーンを映像で語ることができるのが彼の作品の特徴のひとつとなっています。また、ジョージ・クルーニー(6回)、マット・デイモン(7回)など、同じ俳優を繰り返して起用する傾向があります。
2013年の「サイド・エフェクト」を最後に一旦、劇場映画の製作から引退しましたが、2017年に「ローガン・ラッキー」で劇場映画監督に復帰、併せて配給会社を設立し、資金調達とマーケティング も行っています。
主な作品とその制作傾向
主な作品 | 公開 | スティーブン・ ソダーバーグ |
出演傾向 | 備考 | |||||
監督 | 脚本 | 撮影 | 編集 | ジョージ・クルーニー | マット・デイモン | チャニング・テイタム | |||
セックスと嘘とビデオテープ | 1989 | ◯ | ◯ | ◯ | アカデミー脚本賞候補 | ||||
アウト・オブ・サイト | 1998 | ◯ | ◯ | ||||||
イギリスから来た男 | 1999 | ◯ | |||||||
エリン・ブロコビッチ | 2000 | ◯ | アカデミー監督賞候補 | ||||||
トラフィック | 2000 | ◯ | ◯ | ◯ | アカデミー監督賞受賞 | ||||
オーシャンズ11 | 2001 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ||||
ソラリス | 2002 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | |||
オーシャンズ12 | 2004 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ||||
さらば、ベルリン | 2006 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ||||
オーシャンズ13 | 2007 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ||||
チェ 39歳 別れの手紙 | 2008 | ◯ | ◯ | ||||||
インフォーマント! | 2009 | ◯ | ◯ | ◯ | |||||
コンテイジョン | 2011 | ◯ | ◯ | ◯ | |||||
エージェント・ マロリー |
2012 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ||||
マジック・マイク | 2012 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ||||
恋するリベラーチェ | 2013 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ||||
サイド・エフェクト | 2013 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | 劇場映画から撤退 | |||
ローガン・ラッキー | 2017 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | 配給会社を設立し、劇場映画に復帰 | |||
アンセイン 〜狂気の真実〜 | 2018 | ◯ | ◯ | ◯ |
主な監督作品
主なスティーブン・ソダーバーグ監督作品のDVD(Amazon)
「セックスと嘘とビデオテープ」(1989年)
「アウト・オブ・サイト」(1998年)
「イギリスから来た男」(1999年)
「エリン・ブロコビッチ」(2000年)
「トラフィック」(2000年)
「オーシャンズ11」(2001年)
「ソラリス」(2002年)
「オーシャンズ12」(2004年)
「さらば、ベルリン」(2006年)
「オーシャンズ13」(2007年)
「チェ 39歳 別れの手紙」(2008年)
「コンテイジョン」(2011年)
「エージェント・マロリー」(2012年)
「マジック・マイク」(2012年)
「サイド・エフェクト」(2013年)
「ローガン・ラッキー」(2017年)
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