本編(20世紀の名作編)では、2000年以前に公開された戦争を描いた映画の名作を、2000年から時代を遡りながら挙げていきます。2001年以降に公開された作品については、「ランキング編」をご参照ください。
20世紀の戦争を描いた映画には第二次世界大戦を舞台にしたものが多いのですが、1975年のサイゴン(現在のホーチミン市)陥落による終戦以降、「ディア・ハンター」、「地獄の黙示録」など、ベトナム戦争を舞台にした名作が登場します。
1974年 「ハーツ・アンド・マインズ」公開
1975年 サイゴン陥落、南ベトナムが崩壊してベトナム戦争終結
1978年 「ディア・ハンター」公開
1979年 「地獄の黙示録」公開
1986年 「プラトーン」公開
1987年 「フルメタル・ジャケット」公開
1987年 「ハンバーガー・ヒル」公開
1987年 「グッド・モーニング・ベトナム」公開
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これらのうち、
- 「ディア・ハンター」は、ルイス・ガーフィンクル/クイン・レデカーがラス・べガスにロシアン・ルーレットをしにいく男を描いた戯曲「The Man Who Came to Play」
- 「地獄の黙示録」は、ジョゼフ・コンラッドの小説「闇の奥」
を、それぞれベトナム戦争の舞台に翻案したもので、芸術性は高いものの、必ずしもベトナム戦争にとことん向き合ったものではありませんでした。
独立系の製作会社によるドキュメンタリー「ハーツ・アンド・マインズ」を除けば、
- アンブッシュやブービー・トラップ、夜襲など北ベトナム軍に典型的な戦術
- ソンミ村の虐殺事件などアメリカ軍による無抵抗のベトナム民間人虐殺・放火
- 米兵たちの間に広がる麻薬汚染や、仲間内での殺人、誤爆など、地獄のような戦場
など、ベトナム戦争の実態を最初に徹底的に描いたのは「プラトーン」になります。1970年代半ばのハリウッドのメジャー・スタジオではアメリカに不都合なベトナム戦争がタブーであり、「プラトーン」の脚本は1976年頃には完成していたにもかかわらず、多くのスタジオに拒否され続け、6000万ドルの低予算で映画化を実現するまでに、約10年かかりました。アメリカでは今でもベトナム戦争に負けたと思っていない人が少なからずいるそうですが、アメリカが自分たちに不都合なことを受け入れる、即ち、商業ベースで成り立つには、それだけ、時間がかかったということではないかと思います。
そんな20世紀の戦争を描いた映画について、
を挙げてみました。選ぶにあたっては、評価サイトの専門家と一般の意見を参考にしていますが、漏れなどありましたらご容赦ください。
20世紀の名作30選
1998年 - プライベート・ライアン |
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原題:Saving Private Ryan |
概要:スティーブン・スティルバーグ監督、トム・ハンクスら出演で、第二次世界大戦時のノルマンディー上陸作戦を舞台に、過酷で殺伐とした戦地で1人の兵士の救出に向かう兵士たちの生き様と友情を描いています。第71回アカデミー賞では11部門にノミネートされ、監督賞、編集賞、撮影賞、音響賞、音響編集賞の5部門を受賞した作品です。 関連記事:「プライベート・ライアン」:かつてないほど凄惨で生々しい戦闘シーンと人間味溢れるパフォーマンスで、名もなき兵士達を讃える反戦映画 - 夢は洋画をかけ廻る |
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1997年 - ライフ・イズ・ビューティフル |
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原題:La vita è bella、英題;Life is beautiful |
概要:イタリアを代表する喜劇俳優ロベルト・ベニーニ監督・脚本・主演で、第二次世界大戦下、収容所に送られるユダヤ系イタリア人親子と、幼い息子を生きながらえさせる為に父親のとった行動を描いています。カンヌ国際映画祭で審査員グランプリを受賞、第71回アカデミー賞で7部門にノミネートされ、主演男優賞、作曲賞、外国語映画賞を受賞した作品です。 |
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1993年 - シンドラーのリスト |
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原題:Schindler's List |
概要:スティーヴン・スピルバーグ監督、リーアム・ニーソンら出演で、第二次大戦下、ナチスドイツによるユダヤ人の組織的大量虐殺(ホロコースト)が東欧のドイツ占領地で進む中、ドイツ人実業家オスカー・シンドラーが自身の経営する軍需工場の労働力に必要だとして1100人以上のポーランド系ユダヤ人の強制収容所送りを阻止、その命を救った実話をドキュメンタリータッチで描いています。第66回アカデミー賞では12部門にノミネート、作品、監督、脚色、撮影、編集、美術、作曲の7賞を受賞、またアメリカ国立フィルム登録簿に登録された作品です。 |
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1988年 - 火垂るの墓 |
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英題:Grave of the Fireflies |
概要:野坂昭如原作の同名小説を原作に、高畑勲脚本・監督、近藤喜文作画監督らが、終戦間近の神戸で親を失くした幼い兄弟が必死で生き抜こうとする姿を描いたアニメーション映画です。邦画ですが、海外での評価が非常に高い為、リストに入れています。 |
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1987年 - フルメタル・ジャケット |
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原題:Full Metal Jacket |
概要:グスタフ・ハスフォードの小説「ショート・タイマーズ」(短期現役兵)を原作に、スタンリー・キューブリック監督・共同脚本で、新兵の厳しい訓練と彼らが赴いた戦場での体験を描いています。タイトルの「フルメタル・ジャケット」は、貫通力を高めるために弾芯の全てを金属で覆っている銃弾を意味します。第60回アカデミー賞脚色賞にノミネートされた作品です。 |
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1987年 - グッド・モーニング、ベトナム |
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原題:Good Morning, Vietnam |
概要:1965年から1966年までAFVN(ベトナム米軍放送)の番組「Dawn Buster」を担当していたエイドリアン・クロンナウアをモデルに、バリー・レヴィンソン監督、ロビン・ウィリアムズら出演で、ベトナム戦争の拡大期の1965年、アメリカが南ベトナムに兵を送り込み続けていたサイゴン(現ホーチミン市)とその近辺を舞台に、兵士の士気高揚のために送り込まれた一人の人間味溢れる空軍兵DJが、規則無視のハイテンションで型破りなラジオ放送で兵士達を笑いとロックで癒し、ベトナム人と触れ、戦争の冷酷さに翻弄される5ヶ月を描いた、ベトナム戦争映画の中でも異色の作品です。ベトコンによる爆弾テロなどのシーンこそあるものの、交戦など戦争映画に付き物のシーンが比較的少く、他のベトナム戦争映画と一線を画し、「もう1つのべトナム戦争」を描いています。あからさまな反戦や戦争美化のメッセージはなく、戦争の虚しさや冷酷さ、軍の硬直した体質や情報操作、ベトナム人に対する差別や女性蔑視、アメリカによる他国への価値観の押し付けなどをやんわりと批判しています。 第60回 アカデミー賞で、ロビン・ウィリアムズが主演男優賞にノミネートされた作品です。 |
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1987年 - 戦場の小さな天使たち |
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英題:Hope and Glory |
概要:ジョン・ブアマン監督・脚本・製作、サラ・マイルズら出演で、 第二次世界大戦中のドイツ軍によるロンドン空爆を、銃後の近郊の町に生きる人々を子供の視点から描いたヒューマン・コメディです。爆撃跡の廃墟で遊ぶ子供たちの屈託のなさと母親役のサラ・マイルズのコミカルな演技で、戦時下でも暗くならずに生きる人々の逞しさをイギリス流のユーモアたっぷりに描いています。原題の「Hope and Glory」は、エルガー作曲による「威風堂々」第1番のメロディに歌詞をつけたイギリスの愛国歌「Land of Hope and Glory」由来で、戦時下でも暗くならずに生きる人々の逞しさと祖国への誇りを重ねています。 |
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1986年 - プラトーン |
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原題:Platoon |
概要:アメリカ陸軍偵察部隊員としての実体験を持ち、自身もベトナム帰還兵であるオリバー・ストーン監督・脚本、チャーリー・シーン、ら出演で、ベトナム戦争の最前線を舞台に、アメリカ軍による無抵抗のベトナム民間人虐殺・放火、米兵たちの間で広がる麻薬汚染、仲間内での殺人、誤爆など、地獄のような戦場、兵士達の赤裸々な姿と現実のベトナム戦争を、タブーなしに描いています。第59回アカデミー賞では作品賞を受賞した作品です。 |
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1985年 - 炎628 |
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原題:Come and See |
概要:第2次世界大戦中、ドイツ軍に迫害され、モスクワの西の白ロシア(現ベラルーシ共和国)地域の628の村が虐殺の犠牲になった史実に基づき、エレム・クリモフ監督・共同脚本で、白ロシアのハトィニ村を舞台に村民たちを狭い納屋に閉じ込めて火を放つなどのドイツ兵たちによる狂気の暴虐を、地下組織に加わっていたひとりの少年の目を通して描いています。 |
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1984年 - キリングフィールド |
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原題:The Killing Fields |
概要:ニューヨーク・タイムズ記者としてカンボジア内戦を取材し、後にピューリッツァー賞を受賞したシドニー・シャンバーグの実話を基に、ローランド・ジョフェ監督、サム・ウォーターストンら出演で、戦火にさらされた70年代カンボジアを舞台に、アメリカ人ジャーナリストとカンボジア人助手との友情、そして流血と恐怖の戦場をリアルに描いています。第57回アカデミー賞において、助演男優賞(ハイン・S・ニョール)、編集賞、撮影賞を受賞した作品です。 |
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1981年 - U・ボート |
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原題:Das Boot |
概要:第二次世界大戦中に原作者ロータル=ギュンター・ブーフハイムがU96に同乗して取材した経験を基に、ウォルフガング・ペーターゼン監督らが、大西洋を席巻したドイツの潜水艦・Uボートの艦内を舞台として、極限状態における人間のありようをリアルに描いた作品です。Uボートの実物大レプリカを用いたリアルな艦内描写を作品の中心に据え、物語が進むにつれ薄汚れ・髭だらけになる演出が、類を見ない迫力を出しています。第55回アカデミー賞で監督、撮影、視覚・音響効果、編集、音響、脚色の6部門にノミネートされた作品です。 |
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1979年 - 地獄の黙示録 |
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原題:Apocalypse Now |
概要:ジョゼフ・コンラッドの小説「闇の奥」を原作に、フランシス・フォード・コッポラ監督・共同脚本、マーロン・ブランドら出演で、物語の舞台をベトナム戦争に移して翻案、1960年代のベトナム戦争下のジャングルを舞台に1人のアメリカ軍将校暗殺を命じられた大尉が4人の部下と共に目撃する戦争の狂気を描いています。1979年度カンヌ国際映画祭でパルム・ドール、第52回アカデミー賞では、作品、助演男優、監督、脚色、美術、編集の8部門でノミネートされ、撮影賞と音響賞を受賞、またアメリカ国立フィルム登録簿に登録された作品です。 関連記事:「地獄の黙示録」:戦争の愚かさを強烈に風刺しながら、傷ついた男の心の闇を描く壮大な叙事詩的大作名画は、メイキングも地獄だった - 夢は洋画をかけ廻る |
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1978年 - ディア・ハンター |
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原題:The Deer Hunter |
概要:1960年代末期、ベトナム戦争での過酷な体験が原因で心身共に深く傷を負った若き3人のベトナム帰還兵の生と死、仲間たちとの友情を、マイケル・チミノ監督、ロバート・デ・ニーロら出演で描いています。三時間の大作で、戦闘シーンがほとんどなく、戦地に赴くまでの話に一時間以上、戦地から帰ってきてからの話に一時間以上費やされ、前後の違いがボティ・ブローのように効いてきます。「兵士ならずとも母国にいながら戦争の恐ろしさに震え上がる映画」と評した人がいますが、ベトナム戦争の名作の中でもベストのひとつです。第51回アカデミー賞で作品賞、監督賞(マイケル・チミノ)、助演男優賞(クリストファー・ウォーケン)、音響賞、編集賞を受賞、また、アメリカ国立フィルム登録簿に登録された作品です。。 |
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1974年 - ハーツ・アンド・マインズ |
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原題:Hearts and Minds |
概要:ピーター・デイヴィス監督・製作により、インドシナ戦争後の南北分断に端を発する戦争勃発の原因、アメリカの政治家や官僚たちのエゴイスティックな大義と、1000年以上にわたって他国の侵略を受けてきたベトナム人たちの怒り、最前線から帰還した兵士たちの生々しい証言、村を焼かれ、子供を殺されたベトナムの人々の叫びなど、なぜアメリカはベトナムと戦うことになったのか、彼らはそこで何をしたのか、それはどのような結果を生み、どのような影響を及ぼしたのか、アメリカ、ベトナム、大統領から庶民まで、賛成派、反対派、戦争を体験したあらゆる層の人々の証言を積み重ね、戦争の真実を浮かび上がらせたドキュメンタリーです。第47回アカデミー賞長編ドキュメンタリー映画賞を受賞した作品です。 |
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1970年 - パットン大戦車軍団 |
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原題:Patton |
概要:ラディスラス・ファラーゴの「Patton: Ordeal and Triumph」、オマール・ブラッドレーの「A Soldier's Story」を原作に、フランクリン・J・シャフナー制作・監督、フランシス・フォード・コッポラ共同脚本、ジョージ・C・スコットら出演で、アメリカの名将ジョージ・パットン将軍が、北アフリカでの第2軍団司令官に着任、シチリア島侵攻時に第2兵団司令官となり、現場で戦争後遺症の兵士を殴った為に解任、イギリスに戻され、ノルマンディー上陸作戦時に第3兵団司令官として復帰、バルジの戦いで戦史に残る功績を上げた後、1945年に第15軍司令官へ異動するまでを描いています。第43回アカデミー賞で、作品、監督、主演男優、脚本、編集、美術、録音の7賞を受賞、また、2003年にアメリカ国立フィルム登録簿に登録された作品です。 |
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1963年 - 大脱走 |
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原題:The Great Escape |
概要:第二次大戦中、ドイツの第3捕虜収容所に収容された連合軍将校たちが大脱走を敢行した史実を基に、スティーブ・マックィーン、ジェームズ・ガーナー、チャールズ・ブロンソン 、ジェームズ・コバーン 、リチャード・アッテンボロー 、デヴィッド・マッカラムなど、往年の名スターが出演、戦闘シーンのない集団脱走を描いた戦争群像劇です。第36回アカデミー賞で、編集賞にノミネートされた作品です。 |
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1962年 - アラビアのロレンス |
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原題: Lawrence of Arabia |
概要:オスマン帝国からのアラブ独立闘争を率いた実在のイギリス陸軍将校のトマス・エドワード・ロレンスの半生を、デヴィッド・リーン監督、ピーター・オトゥールら出演で、主人公の交通事故死で幕が開く衝撃的な冒頭から、彼が失意の内にアラビアを離れる悲痛な終局までを描いています。ロレンスがマッチの火を吹き消した後に砂漠に大きな太陽が昇る場面、地平線の彼方の蜃気楼が次第に黒い人影となる3分間、敵の要塞を陥落したロレンスがラクダに乗って夕日が照らす海岸を悠々と歩く場面、延々と続く広大な白い砂漠と地平線を背景にロレンスが跨ったラクダが駆ける場面等の名シーンがあります。第35回アカデミー賞で、作品、監督、撮影、編集、美術、作曲、録音の7賞を受賞、また、アメリカ国立フィルム登録簿に登録された作品です。 |
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1962年 - 史上最大の作戦 |
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原題:The Longest Day |
概要:第二次大戦で連合軍側に決定的勝利の機会を与えたノルマンディー上陸作戦の詳細を描いたコーネリアス・ライアンのノンフィクション「The Longest Day」を原作に、アメリカからジョン・ウェインやヘンリー・フォンダら、英仏独からも豪華キャストの出演で、連合国側だけでなくドイツ側の視点でも描いた、臨場感に溢れるドキュメンタリー・タッチの作品です。映画の規模も「史上最大」級で、監督は4人で受け持ち、 ・守備側のドラマ・シーン |
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1957年 - 突撃 |
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原題:Paths of Glory |
概要:ハンフリー・コップの「栄光の小径」を原作に、スタンリー・キューブリック監督・共同脚本、カーク・ダグラスら出演で、1915年の西部戦線で、功を焦った無能な上官の無謀な判断でフランス軍の歩兵連隊が作戦に失敗、軍法会議にかけられる様が描かれています。集まった軍人の前で捕虜のドイツの女性オペラ歌手が独唱する場面がありますが、この女性を演じるクリスティアーヌ・ハーランは後にスタンリー・キューブリックの妻となり、彼が亡くなるまで添い遂げています。 |
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1957年 - 戦場にかける橋 |
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原題:The Bridge on the River Kwai |
概要:フランスの小説家ピエール・ブールの「クワイ河にかける橋」を原作に、デヴィッド・リーン監督、ウィリアム・ホールデンら出演で、第2次大戦下のタイ・ビルマ国境の日本軍捕虜収容所を舞台に日英両軍兵士の人間愛を描いています。第30回アカデミー賞では、作品、監督、脚色、主演男優、撮影、作曲、編集の7賞を受賞、また、1997年にアメリカ国立フィルム登録簿に登録された作品です。 |
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1955年 - 暁の出撃 |
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原題:The Dam Busters |
概要:ポール・ブリックヒルの「The Dam Busters」。ガイ・ギブソンの「Enemy Coast Ahead」を基に、マイケル・アンダーソン監督、リチャード・トッドら出演で、第二次世界大戦中の1943年5月17日に実行された、イギリス空軍第617飛行中隊の、反跳爆弾によるドイツ工業地帯のダムの破壊を目的としたチャスタイズ作戦を再現しています。原題は、同中隊が「ダム攻撃隊」(The Dam Busters)として知られるようになったことに由来します。 |
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1953年 - 第十七捕虜収容所 |
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原題:Stalag 17 |
概要:ドナルド・ビーヴァン/エドモンド・トルチンスキの舞台劇を原作に、ビリー・ワイルダー共同脚本・製作・監督、ウィリアム・ホールデンら出演で、スイス国境に近いドイツの第17捕虜収容所を舞台に、捕虜になったアメリカ空軍兵士たちの裏切りと脱出劇を描いています。第26回アカデミー賞で、監督、主演男優、助演男優の3賞にノミネートされ、主演男優賞(ウィリアム・ホールデン)を受賞した作品です。 |
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1954年 - 頭上の敵機 |
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原題:Twelve O’Clock High |
概要:サイ・バートレット/ヘンリー・キングの同名小説を原作に、ヘンリー・キング監督、グレゴリー・ペックら出演で、アメリカの第二次世界大戦参戦初期に、ナチス・ドイツ及びナチス・ドイツ占領下のフランスに白昼爆撃を敢行したアメリカ陸軍第8空軍の兵士を描いています。第22回アカデミー賞で、助演男優賞(ディーン・ジャガー)、音響賞を受賞、また1998年にアメリカ国立フィルム登録簿に登録された作品です。 |
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1946年 - 我等の生涯の最良の年 |
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原題: Best Years of Our Lives |
概要:マッキンレー・カンター原作の「Glory for Me」を原作に、ウィリアム・ワイラー監督、マーナ・ローイら出演で、第二次世界大戦後に市民生活に復帰した復員兵が直面する様々な社会問題を描いています。第19回アカデミー賞では、作品、製作、監督、脚色、主演男優、助演男優、ドラマ・コメディ音楽、録音、特別功労と、当時のアカデミー賞最多記録となる9部門を受賞、また1989年にアメリカ国立フィルム登録簿に登録された作品です。 |
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1942年 - カサブランカ |
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原題:Casablanca |
概要:マイケル・カーティス監督、ハンフリー・ボガード、イングリット・バーグマンら出演で、第二次世界大戦にアメリカが参戦した1942年に製作開始された、親ドイツのヴィシー政権の支配下にあったフランス領モロッコのカサブランカを舞台にしたラブロマンス映画です。第16回アカデミー賞で、作品賞、監督賞、脚色賞を受賞、またアメリカ国立フィルム登録簿に登録された作品です。 |
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1940年 - 独裁者 |
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原題:The Great Dictator |
概要:チャールズ・チャップリン監督・脚本・製作・主演で、アドルフ・ヒトラーの独裁政治を批判した作品で、ヒトラーとナチズムを大胆に風刺しつつ、ヨーロッパのユダヤ人の苦況をコミカルながらも生々しく描いています。第13回アカデミー賞で、作品賞、主演男優賞、助演男優賞、脚本賞、作曲賞にノミネート、また、1997年にアメリカ国立フィルム登録簿に登録された作品です。 |
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1939年 - 風とともに去りぬ |
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原題:Gone with the Wind 題材:南北戦争 |
概要:1936年に出版されたマーガレット・ミッチェルの世界的ベストセラー「風と共に去りぬ」を原作に、ヴィクター・フレミング監督、デヴィッド・O・セルズニック制作、ヴィヴィアン・リー、クラーク・ゲーブルら出演で、南北戦争で南部の貴族的文化社会が打ち砕かれ、敗戦の荒廃と混乱の中から新たな再建が進む中、南部の女性スカーレット・オハラの半生と、激しく燃える恋を描いています。第12回アカデミー賞では、作品、監督、主演女優、助演女優、脚色、色彩撮影、美術監督、編集、サルバーグ記念、特別の10部門を受賞、また、1989年にアメリカ国立フィルム登録簿に登録された作品です。 |
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1937年 - 大いなる幻影 |
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原題:Grand Illusion |
概要:ジャン・ルノワール監督・共同脚本、ジャン・ギャバンらの出演で、第一次世界大戦のフランスとドイツの戦いを背景に、ドイツ軍の捕虜になったフランス人の収容所生活と階級意識、彼らとドイツ人将校との国境を超える友情を、人道主義的立場から描いています。第11回アカデミー賞作品賞で、非英語作品として史上初めて作品賞にノミネートされた作品です。 |
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1930年 - 西部戦線異状なし |
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原題:All Quiet on the Western Front |
概要:第一次世界大戦の敗戦国ドイツ出身のエリッヒ・マリア・レマルクが1929年に発表し、世界的な大ベストセラーになった同名小説を原作に、ルイス・マイルストーン監督、ルイス・エイヤースら出演で、ドイツ側から戦争の過酷さを描いた、アメリカ映画としては異色の作品です。第3回米国アカデミー賞では、作品賞、監督賞を受賞、また1990年にアメリカ国立フィルム登録簿に登録された作品です。
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1925年 - 戦艦ポチョムキン |
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原題:Battleship Potemkin |
概要:第一次ロシア革命と呼ばれる一九〇五年革命のなかの歴史的事件「ポチョムキン号の反乱」をテーマに、セルゲイ・エイゼンシュテイン監督・制作・脚本モンタージュで、1905年に起きた戦艦ポチョムキンの反乱を描いたもので、「オデッサの階段」と呼ばれるオデッサの市民を虐殺する場面は有名なシーンのひとつです。映画史上、非常に重要な作品として評価されていますが、共産主義的プロパガンダ映画の為に、検閲を受け多くの場面がカットされるなど海外での公開が難航した作品です。 |
30選に入りきれなかった名作
1992年 - ラスト・オブ・モヒカン |
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原題:The Last of the Mohicans |
概要:1825年に発表されたジェームズ・フェニモア・クーパーの小説「モヒカン族の最後」を原作に、マイケル・マン監督・共同脚本・共同製作、ダニエル・デイ・ルイスら出演で、18世紀、建国前夜のアメリカ東部を舞台に、インディアンに育てられた白人青年と、イギリス人大佐令嬢の愛を描いています。 |
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1989年 - グローリー |
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原題:Glory |
概要:エドワード・ズウィック監督、マシュー・ブロデリック、デンゼル・ワシントン、モーガン・フリーマンら出演で、アメリカ南北戦争において実在した、アメリカ初の黒人部隊の指揮官と兵士たちの活躍と勇姿を描く戦記ドラマです。第62回アカデミー賞で、助演男優賞(デンゼル・ワシントン)、撮影賞、録音賞を受賞した作品です。 |
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1967年 - 特攻大作戦 |
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原題:The Dirty Dozen |
概要:1965年に刊行されたE・M・ナサンソンの「The Dirty Dozen」を原作に、ロバート・アルドリッチ監督、リー・マーヴィンらの個性派俳優のアンサブル・キャストで、第2次世界大戦のノルマンディー上陸作戦決行前夜、自他共に認めるトラブルメーカーの陸軍少佐が、殺人、強盗などで服役中の12人の元兵士を鍛え直し、一流の特殊部隊に仕立て上げ、ドイツ軍の奥深く潜入し破壊工作を行う様を描いています。 |
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1964年 - ズール戦争 |
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原題:Zulu |
概要:ジョン・プレブルの歴史論説に基づき、サイ・エンドフィールド監督、サイ・エンドフィールド/ジョン・プレブル共同脚本、スタンリー・ベイカーら出演で、1879年に大英帝国と南アフリカのズールー王国との間で戦われたズールー戦争の第一次侵攻のロルクズ・ドリフトの戦いで、その多くが野戦病院で傷病を抱えている150人の英軍兵士が、4万人のズールー兵士を阻止する様を描いています。 |
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1951年 - 鬼軍曹ザック |
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原題:The Steel Helmet |
概要:自身の第二次大戦従軍の記憶を生々しく反映させたサミュエル・フラーの製作・脚本・監督、ジーン・エヴァンスら出演で、朝鮮戦争の最中に分隊が全滅、一人取り残された老軍曹ザックが戦災孤児に救われ戦線を後退、敗残兵の一団と合流、その指揮を取り、古寺に立て篭って反撃の機会を伺うも、じわじわと攻められる、見えない敵の狙撃兵との攻防を描いています。 |
iTunesへのリンク:
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プライベート・ライアン (字幕/吹替) - Steven Spielberg
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ライフ・イズ・ビューティフル(字幕版) - ロベルト・ベニーニ
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シンドラーのリスト (字幕版) - スティーヴン・スピルバーグ
シンドラーのリスト (吹替版) - スティーヴン・スピルバーグ
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フルメタル・ジャケット(字幕版) - Stanley Kubrick
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グッドモーニング、ベトナム (字幕版) - バリー・レビンソン
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パットン大戦車軍団 (字幕版) - フランクリン・J・シャフナー
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アラビアのロレンス Lawrence of Arabia (日本語字幕版) [リマスター] - デビッド・リーン>
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史上最大の作戦 (字幕版) - ケン・アナキン & アンドリュー・マートン
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西部戦線異状なし All Quiet On the Western Front (字幕版) - Lewis Milestone
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ラスト・オブ・モヒカン (ディレクターズ・カット) (字幕版) - Michael Mann
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