「プライベート・ライアン」(原題:Saving Private Ryan)は、1998年公開のアメリカの戦争映画です。スティーヴン・スピルバーグ監督、トム・ハンクス、マット・デイモンら出演で、第二次世界大戦時のノルマンディー上陸作戦を舞台に、危険を冒して一人の兵士の救出に向かう部隊を描いています。第71回アカデミー賞で11部門にノミネートされ、監督賞、編集賞、撮影賞、音響賞、音響編集賞の5部門を受賞した作品です。
(2019年4月19日:本当に反戦映画なのか?一人を救う為に多くの兵士が命をかける意味は?といった疑問を考慮し、加筆再構成)
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目次
スタッフ・キャスト
監督:スティーヴン・スピルバーグ
脚本:ロバート・ロダット/フランク・ダラボン
出演:トム・ハンクス(ジョン・H・ミラー、陸軍大尉、中隊隊長)
トム・サイズモア(マイケル・ホーヴァス、一等軍曹、ミラーの右腕)
エドワード・バーンズ(リチャード・ライベン、一等兵、自動小銃手)
バリー・ペッパー(ダニエル・ジャクソン、二等兵、卓越した腕を持つ狙撃手)
アダム・ゴールドバーグ(スタンリー・メリッシュ、二等兵、小銃手、ユダヤ系)
ヴィン・ディーゼル(エイドリアン・カパーゾ、二等兵。小銃手、イタリア系)
ジョバンニ・リビシ(アーウィン・ウェイド、四等特技兵、衛生兵)
ジェレミー・デイビス(ティモシー・E・アパム、伍長(五等特技兵)、通訳)
マット・デイモン(ジェームズ・フランシス・ライアン、二等兵、落下傘部隊員)
ほか
あらすじ
1944年6月、第2次世界大戦のさなか、米英連合軍はフランスのノルマンディで上陸作戦を決行するもかつてないほどの激戦となり、多くの兵士が命を落とします。中でも最も悲惨な戦いとなったオマハビーチでの戦闘を生き延びたミラー大尉(トム・ハンクス)に、軍の首脳から「三人の兄を戦争で失ったジェームズ・ライアン二等兵(マット・デイモン)を探し出し、故郷の母親の元へ帰国させよ」という命令が下ります。ミラー大尉は。古参軍曹のホーヴァス(トム・サイズモア)、二等兵のレイベン(エドワード・バーンズ)、カパーゾ(ヴィン・ディーゼル)、メリッシュ(アダム・ゴールドバーグ)、名狙撃手ジャクソン(バリー・ペッパー)、衛生兵のウェード(ジョヴァンニ・リビジ)、ドイツ語が話せるが実戦経験ゼロのアパム(ジェレミー・デイヴィス)を選び、誤った地点に降下し行方不明となったライアンを探しに敵地へと向かいます・・・。
レビュー・解説
スピルバーグ監督の演出によるかつてないほどに凄惨で生々しい戦闘シーンと、トム・ハンクスによるヒューマンなパフォーマンスが反戦映画のあり方を変えたと言われる名作です。
戦争映画のあり方を変えた戦闘シーン
冒頭、ノルマンディー上陸作戦のオマハビーチの戦闘を描く20分間に度肝を抜かれます。敵の砲火の雨の中、上陸部隊の兵士たちが次々に倒れていき、死者の数は全編を通じて255にも上ります。兵士の手足が吹き飛ぶ、内臓が飛び出る、炎に包まれて爆死する、海水が血の色に染まるなど、ハンディカメラによるドキュメンタリーのような映像が戦場の現実を生々しく描き出し、戦争映画のあり方を変えた歴史に残る戦闘シーンと言われています。戦争写真家ロバート・キャパが捉えたノルマンディー上陸作戦の報道写真を彷彿とさせる、色飽和度を抑えた現実感のある映像で、銃声には本物の発砲音を録音して使用、米軍やドイツ軍の軍装には本物や正確なレプリカ、兵器・車両にも可能な限り本物が使用されています。
ノルマンディー上陸作戦は連合軍が2年の歳月をかけて準備、満を持して仕掛けた物量作戦で、これを機に戦局が一転、ドイツを敗戦に追い詰めていったされる歴史的な作戦です。しかしながら、歩兵部隊の上陸に先駆けて行われた空爆、艦砲射撃が、悪天候の為にことごとく的を外した為、無傷の敵の厚い弾幕の中に次々と歩兵を送り込むことになりました。最も激戦を極めたオマハビーチでは、上陸部隊の約半数が戦死するという凄惨な作戦でもありました。特にミラー大尉が防御戦を突破した位置にいた部隊は、9割以上が戦死したと言われており、この映画で描かれて居る戦闘シーンは誇張ではなくなく、現実的なものです。
私は観衆を舞台に上げ、実戦を見たことがない子供達とともに、オマハビーチの丘を駆け上がって欲しかったのです。
(死体の数を減らすなど)映画の質を落としたり、受け入れやすいものしたり、実際に起こったことを消し去るようであるならば、それは映画全体で伝えようとしていることを大きく貶めることになります。(スティーヴン・スピルバーグ監督)
この映画ができて、とてもうれしい。アメリカ人の誰もがこの映画を見て、次に若者たちを戦場に送る際には、彼らをどういう場所に押し込もうとしているのかわかった上でそうすることを祈りたい。(スティーヴン・アンブローズ、歴史家、「プライベート・ライアン」アドバイザー)
見せ場を作る俳優たち
中盤にミラー大尉らがライアンを探し当てるまで一時間余り、そしてライアンらとともにドイツ軍を迎え撃つ終盤までの約一時間は、兵士たちの個性とともに様々な戦闘やエピソードがじっくりと描かれます。どの役も個性的で、魅力的ですが、やはり注目されるのはトム・ハンクスとマット・デイモンです。トム・ハンクスが演じるミラー大尉は優秀な下士官ですが、戦闘ストレスの為、時折、手の震えが止まらなくなります。トム・ハンクスは、アメリカで好感度ナンバー・ワンの俳優ですが、いわゆる職業軍人ではなく、良きアメリカ人が戦地に赴いたらと設定を見事に演じています。
トム・ハンクス(ジョン・H・ミラー、米陸軍大尉、第2レンジャー大隊C中隊隊長)
本作のライアン兄弟は、三人の兄全員が戦死、国防省のポリシーに基づき残った弟が前線から本国に送還されたナイランド兄弟の実話を参考にしています。当時のアメリカの田舎の貧しい家庭では大恐慌の余波で地元に職を得るのが難しく、収入を得る為に子供達が揃って兵士になるケースが少なくありませんでした。マット・デイモンはそんなアメリカの田舎町の青年を好演しています。彼はたいして面白くないジョークをアドリブで言いますが、これが田舎の青年の素朴さを良く体現しており、本編に採用されたものです。トム・ハンクスと顔を合わせ、対話するシーンでは、さすがオスカーの受賞者同士、映画がぐっと締まります。
マット・デイモン(ジェームズ・フランシス・ライアン二等兵、パラシュート部隊員)
一等軍曹を演じるトム・サイズモアは、指揮官であるミラー大尉の女房役を演じています。この頃、サイズモアはドラッグ中毒と戦っており、スピルバーグ監督は現場で毎日ドラッグ検査を行い、もし陽性となったら、例え制作の最終段階でも彼を首にし、他の俳優で取り直すと言い渡していたそうです。サイズモアを、そんな厳しいスピルバーグ監督の指導に応え、見事に女房役の軍曹を役を演じきっています。
トム・サイズモア(マイケル・ホーヴァス一等軍曹、ミラーの右腕)
アパムを演じるジェレミー・デイビスもなかなかです。アパムは救出隊の中で最年少で、もともと地図作成や情報処理を担当していましたが、ドイツ語とフランス語が話せる為、通訳としてミラー大尉の部隊に加わります。実戦経験が無く、敵兵を殺すことができなかったりしますが、ジェレミー・デイビスはそんなアパムの性格を深掘りして演じています。彼は性格俳優なのか、線が細く、気弱な役を演じると天下一品です。
ジェレミー・デイビス(ティモシー・E・アパム伍長(五等特技兵)、通訳)
「ワイルド・スピード」シリーズでブレイクした、ヴィン・ディーゼルもカパーゾ役で出演しています。イタリア系とアフリカ系の両親から生まれた彼は、演劇関係者であった義父の元で育ち、7歳から舞台を立ちますが、ハリウッドでは役を得るとができず、自分で脚本を書いて短編映画を制作、撮影期間3日間、制作費3,000ドルという超低予算でしたが1995年のカンヌ国際映画祭で高い評価を得、スピルバーグ監督に抜擢されました。当時、ヴィンは31歳で年収2万ドル、ギャラも安かったようですが、ベン・スティラーやクリスチャン・ベイル、グウィネス・パルトロウらと同様、スピルバーグ作品に出演して注目されるようになりました。
ヴィン・ディーゼル(エイドリアン・カパーゾ二等兵、小銃手、イタリア系 )
エドワード・バーンズ(リチャード・ライベン一等兵、自動小銃手、ライアンを嫌う)
バリー・ペッパー(ダニエル・ジャクソン二等兵、卓越した技術を持つ狙撃手)
アダム・ゴールドバーグ(スタンリー・メリッシュ二等兵、小銃手、ユダヤ系)
ジョバンニ・リビシ(アーウィン・ウェイド四等特技兵、衛生兵)
反戦映画なのか、主戦映画なのか?
激しくリアルな戦闘シーンが描かれていること、たった一人の兵士を救う為に多くの兵士たちが命をかけて戦うこと、そうした兵士を讃えていることから、本作が反戦映画であることを疑う人がいます。本作は凄惨な戦場で戦い人々の命をつないだ無名の兵士たちを称える作品で、確かに声高に反戦を唱える映画ではありません。しかしながら、
- 銃弾の中を颯爽と駆け抜けるヒーローを描いているわけではない
- 身の毛もよだつ凄惨な戦闘シーンは、観客を戦場へと誘うものではない
- 戦いのとばっちりで被害を受ける一般市民が描かれている
- 職業軍人ではなく大義もない兵士たちは、早く兵役を全うして帰国したい
- 気心の知れた兵士が終盤に向けて一人また一人と斃れていく
など、基本的なスタンスは反戦で、決して主戦(戦争をすることを主張する)ではありません。スピルバーグ監督は当初、危険に挑む勇敢な冒険談として描くつもりでしたが、第二次世界大戦の退役軍人にインタビューをすると、そのような描き方は全くもって不適切であることがわかりました。彼らにとっての戦闘は勇敢でも冒険でもない、死に直面する生々しい現実以外の何物でもなく、務めを果たして早く家に帰りたいというのが彼らの本音だったのです。本作にはそうした兵士たちの現実的な思いが反映されています。
ベトナム戦争以降、一様に反戦色が強くなりましたが、実はドキュメンタリーからフィクション、啓蒙的なものから娯楽性の高いものまで、戦争映画には様々な可能性が残されています。本作と同様に激しい戦闘を描いた作品に、第二次世界大戦中に衛生兵として多くの負傷兵を救った良心的兵役拒否者を描いたメル・ギブソン監督の伝記映画「ハクソー・リッジ」(2016年)があります。いずれの作品も反戦vs主戦、娯楽vs啓蒙といった単純な二元論では理解できない作品で、ステレオタイプにとらわれずに制作者の意図を柔軟に汲む必要があります。またこれ以外にも、一見、娯楽映画のように見えても、様々な気づきや学びが得られる作品は少なくありません。
多くの兵士が命をかけて一人を救う意味
1994年、脚本家のロバート・ロダットは、南北戦争で没したアグネス・アリソンの4人の息子に捧げられた記念碑を見て触発されます。第二次世界大戦時に三人の兄全員が戦死、国防省のポリシーに基づき一人残った弟が前線から本国に送還されたナイランド兄弟の実話を参考に、彼は本作の脚本を書き上げます。第二次世界大戦当時、大恐慌の余波の受けたアメリカの田舎の貧しい家庭では地元に職を得るのが難しく、収入を得る為に子供達が揃って兵士になるケースが少なくありませんでした。ノルマンディー上陸作戦では同じ田舎町から25人が出征して、19人がオマハビーチで戦死した例もあり、兄弟が揃って戦死という話は、現実的な話だったのです。脚本はプロデューサーを経て、トム・ハンクス、そしてスピルバーグ監督の手に渡り、映画化が決定しました。最終的に映画がリーリースされるまで脚本は何度も見直され、11回も書き直されたと言います。
息子全員を失うと家族は働き手を失うことになり、さらに家系も断絶することになってしまいます。ひとり残った兄弟を前線から本国に送還するという国防省のポリシーは、そうした事態に対する世論の反発を未然にかわす為と思われます。しかし、そのひとりを救出する為に危険な敵地に潜入しなければならない兵士たちは、疑問を感ぜずにはいられません。兵士は政府や軍の決定に従わざるを得ないのですが、ひとりを救うために多くの兵士が命をかけることのへの素朴な疑問が本作では繰り返し問われます。功利的に考えればひとりを救うために多くの兵士が命をかける意味にないように見えますが、実は命の重さを定量化できない為、これは普遍的な答えを得ることができない問題です。ようやくライアンを探し当てたものの、ライアンは自分ひとりだけ戦線を離脱できない、現地に残って仲間とともに橋を守る為に戦うと言い張ります。彼を残して引き上げるか、彼と共に戦った上で連れ帰るか、判断を迫られたミラー大尉は、右腕のホーヴァス軍曹に意見を求めます。
ホーヴァス軍曹:奴を残して引き上げるか・・・。あるいは我々が一緒にここで戦い、生き残って帰国するか。いつの日にか振り返って思う、「この糞みたいな戦争でライアンを救ったことがで唯一誇れることだ」と。そう思います。俺もあなたのように胸を張って故郷へ帰れます。
数字ではなく、一人の生身の人間、純朴で真面目なライアンを目の当たりにして、何としてでも彼を生きて家族の元に返したいと、ホーヴァス軍曹の心が動いたのでしょう。ここで注意しなければならないのは、ホーヴァス軍曹は戦うことに意味を見出したのではなく、すべてが無為のように思われる戦いの中で、ライアンを救うことに意味を見出したということです。
第二次世界大戦の原因について、スピルバーグ監督は本作では一切触れていません。日独伊三国を中心とする枢軸国陣営と、米英仏ソ連を中心とするの連合国陣営との間で戦われた世界規模の大戦争にはそれになりの経緯があるわけですが、いかなる理由があろうとも戦争を正当化するのは簡単なことではありません。しかし、ヒットラーが徹底的にユダヤ人を迫害し、600万人も虐殺したことは誰の目にも明らかです。大戦前の全世界のユダヤ人の人口は約1700万人、大戦後は約1100万人ですが、もし連合軍が止めなければ世界中のユダヤ人は一人残らずヒットラーに虐殺されていたかもしれないのです。第二次世界大戦には枢軸国陣営が約2000万、連合国陣営が約6000万人の兵力を投入しました。無意味かもしれない戦争に6000万人も投入する連合国は、枢軸国同様、愚かなのかもしれません。しかし、たとえ戦争を誇ることができなくても、結果、1000万人を超えるユダヤ人の命を救うことができたことは、連合国が唯一つ誇れることなのかもしれません。この事実を重ね合わせると上述のホーヴァス軍曹の言葉に、非常に重みが出てきます。
名もなき兵士たちを讃える
国威発揚を狙った主戦的な作品を含め、アメリカの戦争映画には第二次世界大戦を扱うものが多かったのですが、1975年のサイゴン(現在のホーチミン市)陥落によるベトナム終戦以降、「ディア・ハンター」、「地獄の黙示録」など、ベトナム戦争を題材にした反戦映画が主流となりました。
1974年 「ハーツ・アンド・マインズ」公開
1975年 サイゴン陥落、南ベトナムが崩壊してベトナム戦争終結
1978年 「ディア・ハンター」公開
1979年 「地獄の黙示録」公開
1986年 「プラトーン」公開
1987年 「フルメタル・ジャケット」公開
1987年 「ハンバーガー・ヒル」公開
1987年 「グッド・モーニング・ベトナム」公開
・・・
これらは強く反戦を訴える映画でありますが、時に閉塞感があり、やむなく兵士になった人々にさえ行き場を与えないものもあります。
一方、ベトナム戦争と異なり、ヒットラーを潰した第二次世界大戦は、アメリカでは必要な戦争だったと考えられています。もし彼らが敗れていれば、ユダヤのみならず、アーリア人以外は悲惨な運命を辿ることになったでしょう。彼らは身を挺してそれを防ぎ、次の世代へ命をつないだのです。ユダヤ系のスピルバーグ監督は、1998年にインタビューに答えて次のように語っています。
第二次世界大戦は、20世紀の鍵となる分岐点だったと思います。それは非常にシンプルです。ベビーブーマーが生まれるか、生まれないかです。第二次世界大戦後に、私たちベビーブーマーは生まれました。私たちの世代を生んでくれた父や祖父、十分に評価されているとは言えない父や祖父に、感謝しなければならない大きな借りがあるのです。
私は51歳、ビルマで第二次世界大戦を戦った父は81歳ですが、私は彼を名誉ともに大戦から解放してあげたい。大戦を単なるアクション&アドヴェンチャー映画の舞台にしたくないのです。(スティーヴン・スピルバーグ監督)
本作の最初と最後に、墓参りする老いた退役軍人を追って多くの家族がぞろぞろとついて行きますが、これは第二次世界大戦を戦った彼らが繋いだ命を象徴しています。凄惨な戦闘をリアルに描き、反戦の立場をとりながらもそこで戦った無名の兵士たちを讃えるという、離れわざをやってのけたのがこの映画であり、反戦映画のあり方を変えたと言われる所以です。スピルーバーグ監督はこれほど幅広く受けいられるとは考えていなかったようですが、凄惨な場面を扱いながらもヒューマニズムを感じさせる娯楽作品として見事にまとめ上げている点を見逃せません。この映画を反戦映画のくくりに入れることに抵抗を感じる人もいますが、「必要な戦争」を戦った名もなき人々を讃えることはアメリカ人にとって自然なことなのでしょう。第71回アカデミー賞で11部門にノミネート、5部門で受賞という高い評価を得たのも、そうしたアメリカの歴史、国民性を反映しているのかもしれません。
- 作品賞:ノミネート(スティーヴン・スピルバーグ他)
- 監督賞:受賞(スティーヴン・スピルバーグ)
- 主演男優賞:ノミネート(トム・ハンクス)
- 脚本賞:ノミネート(ロバート・ロダット)
- 劇映画音楽賞:ノミネート(ジョン・ウィリアムズ)
- 音響編集賞:受賞(ゲイリー・ライドストロム他)
- 録音賞:受賞(ゲイリー・ライドストロム他)
- 美術賞:ノミネート(トーマス・E・サンダース他)
- 撮影賞:受賞(ヤヌス・カミンスキー)
- メイクアップ賞:ノミネート
- 編集賞:受賞(マイケル・カーン)
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撮影地(グーグルマップ)
- 冒頭、老いた退役軍人とその家族たちが歩く場所
ノルマンディ・アメリカ人墓地の海岸側の道で撮影されている。 - ノルマンディ・アメリカ人墓地
1944年6月8日、アメリカ陸軍によって第二次世界大戦で初めてヨーロッパに作られたアメリカ人墓地。9387人の名前が刻まれており、そのほとんどが上陸作戦で命を落とした兵士である。他に、行方不明者の壁には、1557人の名が刻まれている。同じ日、同じ場所で命を落とした人の数の多さが、戦闘の悲惨さを物語っている。 - オマハビーチの戦闘が撮影された海岸
実際のオマハビーチでの撮影が許可されなかった為に、撮影はアイルランドで行われた。 - 現在のオマハビーチ
遠浅い海岸には杭が打たれ、その上部に機雷が設置されていた為、上陸艇は満潮時に海岸に近づくことができなかった。作戦は干潮時に決行され、上陸部隊の歩兵たちは遮るもののない砂浜で砲火にさらされる中、重い背囊を担いで長い距離を進まねばならなかった。
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