夢は洋画をかけ廻る

洋画のレビューや解釈、解説、感想、撮影地、関連作品などを掲載しています。タイトルは、松尾芭蕉最後の句と言われる「旅に病んで夢は枯野をかけ廻る」由来です。病に伏してなお、夢が枯野をかけ廻るとは根っからの旅人だったのですね。映画はちょっとだけ他人の人生を生きてみる、いわば人生の旅のようなもの。願わくば、芭蕉のような旅の達人になりたいものです。

2018-07-01から1ヶ月間の記事一覧

「12モンキーズ」:独自で緻密な世界観、決定論とラブストーリー、交錯する現実と幻想、二大俳優の転機となった傑作SFファンタジー

「12モンキーズ」(原題:Twelve Monkeys)は、1995年公開のアメリカのSFファンタジー&ドラマ映画です。フランスの映像作家クリス・マルケル監督の名作短編「ラ・ジュテ」(La Jetée、1962年)に触発されたデイヴィッド&ジャネット・ピープルズ夫妻が脚本…

「ヴィンセントが教えてくれたこと」:メルフィ監督の経験をビル・マーレイらが熱演、新たな家族・隣人との関係を描いたコメディ&ドラマ

「ヴィンセントが教えてくれたこと」(原題:St. Vincent)は、2014年公開のアメリカのコメディ&ドラマ映画です。セオドア・メルフィ監督・脚本、ビル・マーレイ、メリッサ・マッカーシー、ジェイデン・リーバハー、ナオミ・ワッツ、クリス・オダウドら出演…

「バリー・シール/アメリカをはめた男」:CIA、麻薬王、ゲリラ、軍事政権の間で荒稼ぎ、実話に基づくアメリカン・クライム・アクション

「バリー・シール/アメリカをはめた男」(原題: American Made)は、2017年公開のアメリカの伝記映画です。ダグ・リーマン監督、トム・クルーズら出演で、大手航空会社のパイロットとして活躍した後、CIAの極秘任務にスカウトされたのを契機に、麻薬王、反政…

「ゲット・アウト」:センセーショナルな題材を、ヒネリを効かせながら示唆に富む展開で纏めた、密度の高いスリリングなホラー・コメディ

「ゲット・アウト」(原題:Get Out)は、2017年公開のアメリカの社会派スリラー&コメディ映画です。ジョーダン・ピール監督・脚本、ダニエル・カルーヤ、アリソン・ウィリアムズら出演で、白人の彼女の実家を訪れたアフリカ系アメリカ人の青年が体験する恐…