夢は洋画をかけ廻る

洋画のレビューや解釈、解説、感想、撮影地、関連作品などを掲載しています。タイトルは、松尾芭蕉最後の句と言われる「旅に病んで夢は枯野をかけ廻る」由来です。病に伏してなお、夢が枯野をかけ廻るとは根っからの旅人だったのですね。映画はちょっとだけ他人の人生を生きてみる、いわば人生の旅のようなもの。願わくば、芭蕉のような旅の達人になりたいものです。

2016-08-01から1日間の記事一覧

「まぼろし」:長年連れ添った夫の喪失を受け入れることができない妻をシャーロット・ランプリングが好演する、哀しくも情感溢れる作品

「まぼろし」(原題:Sous le sable)は、2000年公開のフランスのドラマ映画です。フランソワ・オゾン監督、マリー シャーロット・ランプリングら出演で、長年連れ添った夫が夏の砂浜で行方不明になった中年女性の内面に迫り、複雑で繊細な心の変遷を透明感…