「素敵な相棒 フランクじいさんとロボットヘルパー」:老いの心理とロボットとの関係を巧みに描いたインディーズ映画
「素敵な相棒 フランクじいさんとロボットヘルパー」(原題:Robot & Frank)は2012年公開のアメリカのSFファンタジー&コメディ/ドラマ映画です。老いて引退した宝石泥棒が、介護ロボットを相棒に再び宝石泥棒を始め、元気を取り戻す様子が描かれています。
「素敵な相棒 フランクじいさんとロボットヘルパー」(Amazon)
目次
スタッフ・キャスト
監督:ジェイク・シュライアー
脚本:クリストファー・D・フォード
出演:フランク・ランジェラ(フランク)
スーザン・サランドン(ジェニファー)
ジェームズ・マースデン(ハンター)
リヴ・タイラー(マディソン)
ほか
あらすじ
近未来、70歳のフランク・ウェルド(フランク・ランジェラ)は物忘れがひどくなり、友人のジェニファー(スーザン・サランドン)は寂しく思っていました。フランクの息子で弁護士のハンター(ジェームズ・マースデン)と海外で慈善活動を行う娘マディソン(リヴ・タイラー)は、一人暮らしをするフランクのことが気がかりでした。毎週フランク訪問し自分の家族の為の時間もとれないハンターは、フランクの手助けになるようにと介護用のロボットを連れてきます。このロボットは健康を改善する様にプログラムされており、思いやりも見せてくれます。毛嫌いしていたフランクも、このロボットを単なる機械以上の存在に思えるようになり、体調も良くなります。ロボットには炊事・洗濯・掃除等のルーティンだけでなく、ガーデニングなど生きがいを見つけ気力を養うセラピーもプログラムされており、フランクは前向きになったフランクは、ロボットを相棒に盗みをはたらくことを思い立ちます・・・。
レビュー・解説
老いの心理をうまくつき、ロボットとの関係を巧みに描いたインディーズ映画です。
・人の世話にはならん
まだまだ自分ひとりでやっていけると、介護ロボットを拒否します。
・本当は友達が欲しい
話し相手になってくれるロボットがかけがえのない友達になります。
・助けさえあれば、まだまだできる
介護ロボットを相棒に、宝石泥棒にカムバックします。
・ボケ防止に意欲的
別れた妻を忘れたことに衝撃を受け、規則正しい生活によるボケ防止に取り組もうとします
・子供に残したい
娘に盗品の一部を与えます。ボケ老人になって罪を逃れ、施設に入ったフランクは密かに盗品を息子に渡そうとします。
さらりと描いており、啓発っぽいところはありませんが、大変な高齢化社会を迎える日本人には、興味深い作品です。炊事・洗濯・掃除をしてくれ、話し相手にもなってくれるロボットなら、高齢者でなくても欲しくなります。
音声出力やアナログ入力などの機能により、前進後退や前後転・側転などの基本的なものから、音楽演奏、ダンス、居眠りなど のコミカルなものまで表現豊かな動作や、カスタマイズ可能なロボットが市販されています。炊事・洗濯・掃除をしてくれ、話し相手にもなってくれるロボットも、もうすぐ?
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老人を描いた映画