夢は洋画をかけ廻る

洋画のレビューや解釈、解説、感想、撮影地、関連作品などを掲載しています。タイトルは、松尾芭蕉最後の句と言われる「旅に病んで夢は枯野をかけ廻る」由来です。病に伏してなお、夢が枯野をかけ廻るとは根っからの旅人だったのですね。映画はちょっとだけ他人の人生を生きてみる、いわば人生の旅のようなもの。願わくば、芭蕉のような旅の達人になりたいものです。

2018-01-01から1ヶ月間の記事一覧

「3時10分、決断のとき」:人物描写に深みを与える巧みな演出と二大オスカー俳優の卓越した演技で、西部劇の枠を超えるリメイク・ドラマ

「3時10分、決断のとき」(原題:3:10 to Yuma)は、2007年公開のアメリカの西部劇アクション&ドラマ映画です。エルモア・レナードの短編小説を原作とする「決断の3時10分」(1957年)のリメイクで、ジェームズ・マンゴールド監督、ラッセル・クロウ、クリ…

「ハクソー・リッジ」:第二次世界大戦に従軍、衛生兵として多くの負傷兵を救った実在の良心的兵役拒否者を讃える感動的な伝記ドラマ映画

「ハクソー・リッジ」(原題:Hacksaw Ridge)は、2016年公開のアメリカ・オーストラリア合作の戦争アクション&ドラマ映画です。太平洋戦争に衛生兵として武器を持たずに従軍したデズモンド・T・ドスの実体験を基に、メル・ギブソン監督、アンドリュー・ガ…

「最高の花婿」:保守的フランス人の両親とアラブ系、ユダヤ系、中国系、アフリカ系の移民の娘婿達の差別ネタの応酬が魅力の爆笑コメディ

「最高の花婿」(原題:Qu'est-ce qu'on a fait au Bon Dieu ?、英題:Serial (Bad) Weddings)は2014年公開のフランスのコメディ映画です。フィリップ・ドゥ・ショーヴロン監督、クリスチャン・クラヴィエ、シャンタル・ロビーら出演で、 多様な人種や文化…

「パトリオット・デイ」:ボストンマラソン爆破事件の実話をスリリングに描き、テロに屈しない市民を讃えた感動的で時宜を得たドラマ映画

「パトリオット・デイ」(原題:Patriots Day)は、2016年公開のアメリカのドラマ映画です。2013年に発生したボストン・マラソン爆破テロ事件に関し、Casey Sherman/Dave Wedge の「Boston Strong」を原作に、ピーター・バーグ監督、マーク・ウォールバーグ…

「僕と世界の方程式」:数学オリンピックを目指す自閉症スペクトラムの少年をリアルに描き、思慮深く愛の大切さを訴える、質の高いドラマ

「僕と世界の方程式」(原題:X+Y、米題:A Brilliant Young Mind)は2014年公開のイギリスのドラマ映画です。モーガン・マシューズ監督のドキュメンタリー映画「Beautiful Young Minds」(2007年)をベースに、同監督、エイサ・バターフィールドら出演で、…

「LOGAN/ローガン」:ヒュー・ジャックマンが最後のウルヴァリン役をリアルに演じ、ジャンルを越えたスーパーヒーロー&ドラマ映画

「LOGAN/ローガン」(原題:Logan)は、2017年公開のアメリカのSFアクション&ドラマ映画です。マーベル・コミック「X-メン」のキャラクター「ウルヴァリン」を主人公としたスピンオフ映画作品シリーズ第3作めで、「オールドマン・ローガン」を原作に年老い…