夢は洋画をかけ廻る

洋画のレビューや解釈、解説、感想、撮影地、関連作品などを掲載しています。タイトルは、松尾芭蕉最後の句と言われる「旅に病んで夢は枯野をかけ廻る」由来です。病に伏してなお、夢が枯野をかけ廻るとは根っからの旅人だったのですね。映画はちょっとだけ他人の人生を生きてみる、いわば人生の旅のようなもの。願わくば、芭蕉のような旅の達人になりたいものです。

2017-09-01から1ヶ月間の記事一覧

「わたしは、ダニエル・ブレイク」:高齢の失業者が直面する苦難を通して、資本主義下の管理社会における人間性の欠如をリアルに訴える

「わたしは、ダニエル・ブレイク」(原題:I, Daniel Blake)は、2016年公開のイギリス・フランス・ベルギー合作の社会派ドラマ映画です。ケン・ローチ監督、ポール・ラヴァーティ脚本、デイヴ・ジョーンズ、ヘイリー・スクワイアーズで出演で、心臓病により…

「エターナル・サンシャイン」:知的でユニークな脚本と擬人化された内面世界の魅力的な演出に、切なくも興味深い恋愛の現実が心に響く

「エターナル・サンシャイン」(原題:Eternal Sunshine of the Spotless Mind)は、2004年公開のアメリカのロマンティック・コメディ&ドラマ映画です。チャーリー・カウフマン脚本、ミシェル・ゴンドリー監督、ジム・キャリー、ケイト・ウィンスレットら出…

「お嬢さん」:抑圧された女性の闘いがドラマ性を醸し出す、ひねりの効いた豪華で美しく重厚感のあるエロティック・クライム・サスペンス

「お嬢さん」(原題:아가씨 、英題:Handmaiden)は、2016年公開の韓国のエロティック・クライム・サスペンス映画です。イギリスの作家サラ・ウォーターズの歴史犯罪小説「荊の城」を原作に、パク・チャヌク監督、キム・ミニ、キム・テリ、ハ・ジョンウ、チ…

「スウィート17モンスター」:少女の一大事を等身大に描くリアルな脚本と、ヘイリー・スタインフェルドの演技が光る、高品質のコメディ

「スウィート17モンスター」(原題:The Edge of Seventeen)は、2016年公開のアメリカのヒューマン・コメディ&ドラマ映画です。ケリー・フレモン・クレイグ監督・脚本、ヘイリー・スタインフェルド、ウディ・ハレルソン、キーラ・セジウィック、ブレイク・…

「ギリシャに消えた嘘」:アテネ、クレタ島、イスタンブールと異国情緒溢れる舞台に個性派俳優が際立つ、ハイスミス原作のサスペンス映画

「ギリシャに消えた嘘」(原題:The Two Faces of January)は、2014年公開のアメリカ・イギリス・フランス合作のサスペンス映画です。パトリシア・ハイスミスの「殺意の迷宮」を原作に、ホセイン・アミニ監督・脚本、ヴィゴ・モーテンセン、キルスティン・…

「ラ・ラ・ランド」:ハリウッドでの夢と成功と切ない恋を溢れる思い、確かな演出、力強い演技で描く現代的で瑞々しいミュージカル映画

「ラ・ラ・ランド」(原題: La La Land)は、2016年公開のアメリカのミュージカル映画です。デイミアン・チャゼル監督・脚本、ライアン・ゴズリング、エマ・ストーンら出演で、ロス・アンジェルスを舞台にジャズ・バーのオーナーを夢見る男と、女優を夢見る…

「愛、アムール」:パリのアパルトマンを舞台に、孤立しながらも不治の病に対峙する老夫婦の愛を、緻密な脚本とリアルな演技で実直に描く

「愛、アムール」(原題:Amour)は、2012年公開のオーストリア・フランス・ドイツ合作のヒューマン・ドラマ映画です。ミヒャエル・ハネケ監督・脚本、ジャン=ルイ・トランティニャン、エマニュエル・リヴァ、イザベル・ユペールら出演で、パリで暮らす、妻…

「哭声/コクソン」:シャーマニズムを題材に人間を描くナ・ホンジンの演出、青龍映画賞受賞の國村準の演技が光るサスペンス&スリラー

「哭声/コクソン」(原題:곡성(哭聲)、英題:The Wailing)は2016年公開の韓国のサスペンス・スリラー映画です。ナ・ホンジン監督・脚本、クァク・ドウォン、ファン・ジョンミン、國村隼ら出演で、平和な田舎の村を舞台に、シャーマニズム、そしてキリス…