読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

夢は洋画をかけ廻る

洋画のレビューや解釈、解説、感想、撮影地、関連作品などを掲載しています。タイトルは、松尾芭蕉最後の句と言われる「旅に病んで夢は枯野をかけ廻る」由来です。病に伏してなお、夢が枯野をかけ廻るとは根っからの旅人だったのですね。映画はちょっとだけ他人の人生を生きてみる、いわば人生の旅のようなもの。願わくば、芭蕉のような旅の達人になりたいものです。

「40歳の童貞男」:歯に衣着せず、リアルで滑稽で、見どころ満載な大人向けのロマンティック・コメディ

アメリカ映画

40歳の童貞男」(原題:The 40 Year Old Virgin)は2005年公開のアメリカのロマンティック・コメディ映画です。ジャド・アパトー監督、ジャド・アパトー/スティーヴ・カレル共同脚本、スティーヴ・カレル主演で、40歳になっても女性経験ゼロの主人公が心温まる愛を獲得するまでをコミカルに描いています。

 

 「40歳の童貞男」のDVD(Amazon

 iTunesで観る*1 Amazonビデオで観る*2

 

目次

スタッフ・キャスト 

監督:ジャド・アパトー
脚本:ジャド・アパトー/スティーヴ・カレル
出演:スティーヴ・カレル(アンディ)
   キャサリン・キーナー(トリシュ)
   ポール・ラッド(デビッド)
   ロマニー・マルコ(ジェイ)
   セス・ローゲン(キャル)
   エリザベス・バンクス(ベス)
   レスリーマン(ニッキー)
   ジェーン・リンチ(ポーラ)
   ジョナ・ヒル(トリシュの店の客)
   ミキ・ミア(エステシャン)
   ほか

あらすじ

40歳のアンディ(スティーヴ・カレル)は、「600万ドルの男」の上司のフィギュアや「エイジア」のフレーム入りポスターやテレビゲームに囲まれて暮らしています。家電量販店の商品管理を担当する彼は、ある日、同僚で悪友のデビッド(ポール・ラッド)、ジェイ(ロマニー・マルコ)、キャル(セス・ローゲン)とポーカーに興じていると、話題は下ネタ、それもセックスに関するものになり、話を振られたアンディは作り話をするものの、セックス体験が全くないことを彼らに見破られてしまいます。悪友達はアンディに童貞を卒業させるべく、協力することを申し出、翌日から、悪友3人組によるアンディの童貞喪失作戦が始まります、バーでナンパの手ほどきをされたり、様々な経験談を聞かされますが、女性を崇高なものと考えるアンディには、いま一つ受け入れがたいものでした。そんな時、向かいの店でネット・オークションの仕事をしているトリシュ(キャサリン・キーナー)がアンディの店にやって来ます。落ち着いた雰囲気と大きな優しさを感じさせる彼女にアンディの心はときめき、慣れないながらも会話が弾み、電話番号をゲットします。そんな彼の姿を例の3人組が見逃すはずもなく、レッスンは次のステップへと進み、脱毛によるボディケアと、クール&エロな会話の実践に進みます。やっとのことで初デートにこぎつけ、楽しい時が流れ、ベッドに誘うことに成功したアンディでしたが、いざという時に彼女の娘が部屋に入ってきてしまいます。初体験はおあずけになりましたが、この日を機にアンディとトリシュはより親密な関係になっていきます。トリシュは子供が3人いることを告白しますが、アンディは「自分が童貞である」ことだけは、どうしても伝えられません。慎重な性格のトリシュから、これからもデートを続けるならしばらく肉体関係はナシにしないかと提案され、元より自信のないアンディは賛成します。普通の男なら3回目のデートで「体で愛を表現したい」と言うところですが、2人は20回目まで我慢することにしました。幸せいっぱいのデートは回数を重ね、アンディにとってついにその時が近づいてきます・・・。

レビュー・解説 

40歳の頑な童貞男の恋が成就するまでを、大人向けにリアルに面白可笑しく描いた、ジャド・アパトーの初監督作品にして、スティーブ・カレルの出世作となった作品です。かつてスタンダップ・コメディアンを目指したジャド・アパトーらしく歯に衣着せぬ題材ですが、見どころ満載の良くできたコメディで、円熟のパフォーマンスで映画の質を高めるキャサリン・キーナーから、撮影時、若干22歳ながら、堂々たる存在感を示すセス・ローゲン、デビューしたてのジョナ・ヒルまで、才能に溢れた出演者達の活躍も見逃せません。

 

この映画はシンプルなプロットを軸に、約二時間に渡って様々な絡みをたっぷりと見せてくれます。キャルに指南されアンディがベス相手に実践してみるシーンや、キャルとデビッドがテレビ・ゲームをしながらゲイの見分け方について絡んだり、友人の結婚を祝うパーティで悪酔いしたニッキーとアンディの絡み、アンディを誘惑する女性上司ポーラとの絡み、アフリカ系アメリカ人やインド系アメリカ人の濃い絡みなど、見どころ満載です。

 

アンディがエステサロンで胸毛を脱毛するシーンがあるのですが、演ずるスティーヴ・カレルが「本物じゃなければダメだ。偽物や特殊効果では面白くならない。実際にやらなければダメだ。」と、ジャド・アパトー監督に直訴し、実際に脱毛しています。ブラジリアン・ワックスといって、アメリカでは一般的な方法で脱毛するのですが、実はこれが結構、痛いのです。撮り直しがきかないスティーヴ・カレルの体当たり演技を、5台のカメラで様々なアングルから撮影しています。

 

嬉々として(?)この脱毛を行うエステシャンを演じているのが、ミキ・ミアという日本生まれの女優で、ワックスを剥ぐ時に「いち、にぃ、さんっ!」とかけ声をかけています。彼女はアメリカで女優をやるかたわら、日本でエステサロンを経営するおばさんの手伝いをしており、脱毛はプロの腕前です。確かにこのシーンを見ると、素人では務まらないことがわかりますし、彼女もこの撮影の為に夫を実験台に男性の脱毛を練習したそうです。ある程度切り揃えてから脱毛した方が痛くないらしいのですが、映画では見栄えを考え、ほとんど切り揃えることなく脱毛しているので、スティーヴが可哀想だったと、彼女は語っています。日本つながりで言えば、アンディとトリシュが日本食レストランのベニハナで食事をし、従業員が顧客の誕生日を祝って「幸せなら、手をたたこう」を歌うシーンもあります。

 

エンディングも凝っていて、ミュージカル「ヘア」で使われた名曲「輝く星座~レット・ザ・サンシャイン・イン」をフィーチャーしたミュージカル仕立てになっています。この曲は、1960年代後半に大ヒットした愛の時代の到来を讃える歌なのですが、これを大胆にもアンディにようやく訪れた愛の時代に重ね合わせているわけです。もちろん、コメディですので面白可笑しくやっていますが、ジョナ・ヒルやミキ・ミアを含め、キャストが総出演と豪華な取り組みです。スタンダップ・コメディアンを目指すも成功せず、脚本やプロデュースを手がけた後、本作を初めて監督したジャド・アパトーの、コメディに対する本気度が伝わってくるような気がします。

 

スティーヴ・カレル(アンディ)

f:id:DaysLikeMosaic:20160215025215j:plain

 

キャサリン・キーナー(トリシュ)

f:id:DaysLikeMosaic:20160215025224j:plain

 

ポール・ラッド(右:デビッド)とセス・ローゲン(左:キャル)

f:id:DaysLikeMosaic:20160215025239j:plain

 

ロマニー・マルコ(ジェイ)

f:id:DaysLikeMosaic:20160215025319j:plain

 

エリザベス・バンクス(ベス)

f:id:DaysLikeMosaic:20160215025328j:plain

 

レスリーマン(ニッキー)

f:id:DaysLikeMosaic:20160215025342j:plain

 

ジェーン・リンチ(ポーラ)

f:id:DaysLikeMosaic:20160215025355j:plain

 

ジョナ・ヒル(トリシュの店の客)

f:id:DaysLikeMosaic:20160215025404j:plain

 

ミキ・ミア(中央:エステシャン)

f:id:DaysLikeMosaic:20160215025418j:plain

動画クリップ(YouTube)

撮影地(グーグルマップ)

 「40歳の童貞男」のDVD(Amazon

関連作品 

ジャド・アパトーxセス・ローゲンのコラボ作品のDVD(Amazon

  「40歳の童貞男」(2005年)

  「無ケーカクの命中男/ノックトアップ」(2007年)

     「スーパーバッド 童貞ウォーズ」(2007年)

  「素敵な人生の終り方」(2009年)

 

ジャド・アパトー監督作品のDVD(Amazon

  「40歳からの家族ケーカク」(2012年)

    「トレインレック」(2015年)・・・輸入盤、日本語なし

 

スティーヴ・カレル出演作品のDVD(Amazon

  「リトル・ミス・サンシャイン」(2006年)

  「ラブ・アゲイン」(2011年)

  「プールサイド・デイズ」(2013年)

  「フォックスキャッチャー」(2014年)

    「マネー・ショート 華麗なる大逆転」(2015年)

 

セス・ローゲン出演作品のDVD(Amazon

  「50/50 フィフティ・フィフティ」(2011年)

 

「ディス・イズ・ジ・エンド 俺たちハリウッドスターの最凶最期の日」(2013年)

  「22ジャンプストリート」(2014年)

     「スティーブ・ジョブズ」(2015年)

  「ソーセージ・パーティー」(2016年)

 

ジョナ・ヒル出演作品

dayslikemosaic.hateblo.jp

関連記事

dayslikemosaic.hateblo.jp

dayslikemosaic.hateblo.jp

dayslikemosaic.hateblo.jp

dayslikemosaic.hateblo.jp

dayslikemosaic.hateblo.jp

dayslikemosaic.hateblo.jp

dayslikemosaic.hateblo.jp

dayslikemosaic.hateblo.jp

dayslikemosaic.hateblo.jp

dayslikemosaic.hateblo.jp

dayslikemosaic.hateblo.jp

*1:本文に戻る

*2:本文に戻る

40歳の童貞男 (字幕版)