夢は洋画をかけ廻る

洋画のレビューや解釈、解説、感想、撮影地、関連作品などを掲載しています。タイトルは、松尾芭蕉最後の句と言われる「旅に病んで夢は枯野をかけ廻る」由来です。病に伏してなお、夢が枯野をかけ廻るとは根っからの旅人だったのですね。映画はちょっとだけ他人の人生を生きてみる、いわば人生の旅のようなもの。願わくば、芭蕉のような旅の達人になりたいものです。

「ゾディアック」:実際の連続殺人事件を追った4人の男のドラマを、豪華キャストでサスペンスフルに描く

「ゾディアック」(原題: Zodiac)は、2007年公開のアメリカのサスペンス&ドラマ映画です。アメリカで実際に起きた連続殺人事件(ゾディアック事件)を追ったロバート・グレイスミスのノンフィクション「ゾディアック」および「Zodiac Unmasked」を原作に、デヴィッド・フィンチャー監督、ジェイク・ギレンホールマーク・ラファロロバート・ダウニー・Jr. らの出演で、1969年に端を発し全米を騒がせた連続殺人事件と、犯人を追う4人の男達のドラマを描いています。

 

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目次

スタッフ・キャスト 

監督:デヴィッド・フィンチャー
脚本:ジェームズ・ヴァンダービルト
原作:ロバート・グレイスミス著「ゾディアック」、「Zodiac Unmasked」
出演:ジェイク・ジレンホール(ロバート・グレイスミス、クロニクルの風刺漫画家)
   マーク・ラファロ(デイヴィッド・トスキ、ゾディアック事件の担当刑事)
   ロバート・ダウニー・Jr.(ポール・エイヴリー、クロニクル紙の記者)
   アンソニー・エドワーズ(ウィリアム・アームストロング、トスキの相棒刑事)
   ブライアン・コックス(メルヴィン・ベリー、著名な弁護士)
   ジョン・キャロル・リンチ(アーサー・リー・アレン 、容疑者)
   ほか

あらすじ

1969年7月4日、カリフォルニア州バレーホで若いカップルが拳銃で襲われ、女性が死亡、事件を通報した男は自分が犯人だと言います。ひと月後の8月1日、去年のクリスマスにハーマン湖で2人、7月4日にバレーホで若い女を殺したという内容の手紙が新聞社に届きます。「ゾディアック」と名乗る男からの最初の手紙で、犯人しか知りえない事件の詳細を書き記し、暗号文が添えられていました。手紙が送られてきたサンフランシスコ・クロニクル紙の記者ポール・エイブリー(ロバート・ダウニーJr.)と、風刺漫画家のロバート・グレイスミス(ジェイク・ギレンホール)はこの事件に熱中しますが、解かれた暗号からは犯人の正体はわかりません。9月27日、再び若いカップルが襲われ、女性が死亡、10月11日には、サンフランシスコ市内でタクシー客の男が運転手を射殺、ゾディアックは手紙で犯行を認め、現場近くで警官に尋問されたと告白します。これを機に、サンフランシスコ市警の刑事デイヴィッド・トスキ(マーク・ラファロ)と、相棒のビル・アームストロング(アンソニー・エドワーズ)が捜査の最前線に乗り出し、警察と新聞社で4人の男たちがゾディアックを追います。手がかりを掴みがらも決定的な証拠が得られないゾディアックを執念で追うエイブリーは酒に溺れるようになり、アームストロング刑事は殺人課を去り、英雄視されたトスキも証拠捏造の疑いをかけられ、グレイスミスにも転機が訪れます・・・。

レビュー・解説 

実際の事件に基づくノンフィクションの映画化ですが、登場人物の描写や1970代の雰囲気の再現にもこだわった作品で、単なるサスペンスを超えたドラマ映画として見応えがあります。二時間半を超える大作で、ジェイク・ジレンホール、マーク・ラファロロバート・ダウニー・Jr.といった演技派の名優たちのパフォーマンスをじっくりと楽しむ事ができます。

 

映画化に先立ち、デヴィッド・フィンチャー監督、脚本のジェームズ・ヴァンダービルト、プロデューサーのブラッド・フィッシャーらは、ゾディアック事件に関して、18ヶ月にも及ぶ調査を行い、目撃者や家族、容疑者、現役および引退した捜査官、二人の生存する犠牲者、サンフランシスコとバレーホの市長にインタビューを行いました。正確を期するため目撃者もしくは生存者のいない事件は描かれていませんが、それでも作成された脚本は200ページを超え、上映時間が長くなることを恐れたデヴィッド・フィンチャーが俳優にセリフを早めに喋らせています。

 

尚、劇中、映画「ダーティ・ハリー」を観るシーンが出て来ますが、「ダーティ・ハリー」に登場する凶悪殺人犯「スコルピオ」は、ゾディアックをモデルにしています。自己顕示欲の強いゾディアックが「ダーティ・ハリー」を観に来るのではないかと考えたサンフランシスコ市警は、映画公開の際に映画館で張り込みを行なったと言われています。

 

ゾディアック事件について

1968年から1974年のサンフランシスコで警察が被害者5名の殺害を確認した連続殺人事件で、犯人が手紙の中で「ゾディアック」と自称していたことから「ゾディアック事件」と呼ばれています。

1981年に連続殺人容疑者が逮捕され、ゾディアック事件も彼の仕業と目されますが、手口や物証に食い違いが多く別人と判明しました。

犯行声明文が送られた新聞社の一つ、サンフランシスコ・クロニクル紙に風刺漫画家として在籍している時に事件に遭遇、関心を持っていたロバート・グレイスミスが、1986年に事件について独自の調査を行った「Zodiac」という本を出版しました。

1990年代に、ニューヨークでこの事件を模倣した連続殺人が発生、以後ゾディアックは連続殺人の代名詞になります。

当人の死後、犯行を裏付ける証拠品が見つかり、IQ136を誇るアーサー・リー・アレンがゾディアック事件の最有力容疑者候補とされましたが、後に手紙についていた唾液のDNA鑑定によってシロと断定されました。映画の公開後、捜査が再開されましたが、未だ犯人が判明していません。

 

ジェイク・ジレンホール(ロバート・グレイスミス)

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マーク・ラファロ(デイヴィッド・トスキ)

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ロバート・ダウニー・Jr.(ポール・エイヴリー)

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アンソニー・エドワーズ(ウィリアム・アームストロング)

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ジョン・キャロル・リンチ(アーサー・リー・アレン)

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撮影地(グーグルマップ) 

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関連作品 

「ゾディアック」の原作本Amazon

  ロバート・グレイスミス著「ゾディアック」

    Robert Graysmith "Zodiac Unmasked"(Kindle版)

 

刑事や警察を描いた映画

dayslikemosaic.hateblo.jp

 

デイヴィッド・フィンチャー監督作品のDVD(Amazon

  「セブン」(1995年)

  「ソーシャル・ネットワーク」(2010年)

  「ドラゴン・タトゥーの女」(2011年)

ゴーン・ガール」(2014年)

 

ジェイク・ギレンホール出演作品のDVD(Amazon

  「遠い空の向こうに」(1999年)

  「ドニー・ダーコ」(2001年)

  「グッド・ガール」(2002年)

  「ブロークバック・マウンテン」(2005年)

  「ミッション:8ミニッツ」(2011年)

  「エンド・オブ・ウォッチ」(2012年)

  「プリズナーズ」(2013年)

  「ナイトクローラー」(2014年)

 

マーク・ラファロ出演作品のDVD(Amazon

  「ユー・キャン・カウント・オン・ミー」(2000年)

  「エターナル・サンシャイン」(2004年)

    「コラテラル」(2004年)

  「キッズ・オールライト」(2010年)

  「アベンジャーズ」(2012年)

    「はじまりのうた」(2013年)

  「フォックスキャッチャー」(2014年)

   

「ノーマル・ハート」(2014年)・・・北米版、リージョンA、日本語なし

  「スポットライト 世紀のスクープ」(2015年) 

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ゾディアック(字幕版)

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