「ディファイアンス」(原題:Defiance)は、第二次世界大戦時のナチス・ドイツ占領下でのポーランドにおけるビエルスキ兄弟のユダヤ人救出を描いたネハマ・テクの小説『ディファイアンス ヒトラーと闘った3兄弟』に基づく、2008年公開のアメリカ映画です。監督はエドワード・ズウィック、出演はダニエル・クレイグ、リーヴ・シュレイバー他。
目次
スタッフ・キャスト
監督:エドワード・ズウィック
脚本:クレイトン・フローマン/エドワード・ズウィック
原作:ネハマ・テク「ディファイアンス ヒトラーと闘った3兄弟」
出演:ダニエル・クレイグ(トゥヴィア・ビエルスキ)
リーヴ・シュレイバー(ズシュ・ビエルスキ)
ジェイミー・ベル(アザエル・ビエルスキ)
アレクサ・ダヴァロス(リルカ)
アラン・コーデュナー(ハレッツ)
マーク・フォイアスタイン(イザック)
トーマス・アラナ(ベン・ジオン)
ジョディ・メイ(タマラ)
ケイト・フェイ(ロヴァ)
イド・ゴールドバーグ(イザック・シュルマン)
イーベン・ヤイレ(ベラ)
マーティン・ハンコック(ペレツ)
ラヴィル・イシャノフ(ヴィクトル・パンチェンコ)
ジャセック・コーマン(コスチュク)
ジョージ・マッケイ(アーロン・ビエルスキ)
ジョンジョ・オニール(ラザール)
サム・スプルエル(アルカディ)
ミア・ワシコウスカ(ハイア)
ほか
あらすじ
1941年、ドイツ軍がベラルーシを占拠し、ナチス親衛隊と地元警察がユダヤ人狩りを始めます。警官に両親を殺されたユダヤ人兄弟、トゥヴィア、ズシュ、アザエルはリピクザンスカの森に逃げ込むと、既に多数のユダヤ人が隠れていました。トゥヴィア(ダニエル・クレイグ)が食料と武器を入手するため父の親友コシュチュクを訪ね、他のユダヤ人たちとともに森へ戻り、武装して「ビエルスキ・パルチザン」(民衆による非正規軍)と名乗ります・・・。
レビュー・解説
「ディファイアンス」は、並々ならぬ実話に基づいた映画です。第二次世界大戦中に、このような形で生き延びたユダヤ人がいた事は知りませんでした。残虐な戦争は防がなければなりません。プロットは少々ラフですが、映画が実際にこのようなことがあったという事に気づかせてくれることは、私にとっては重要なことです。
ズシュ(リーヴ・シュレイバー)のセリフから、引用です。
ZUS: "A Jew can't drink, a Jew can't fight." What is it we are good at, Viktor? Dying. That is what we are good at.
(ズシュ:「ユダヤ人は酒を飲めない。ユダヤ人は戦えない。」と言うが、我々が得意なのは何だ、ヴィクター? 死ぬ事さ、我々が得意なのは。)
凄いブラック・ジョークです。アウシュビッツしかり、本当に彼らは虫けらのように殺されていた訳ですから。
ちなみに、ビエルスキ兄弟が率いたユダヤ人組織に対するポーランド内の歴史的評価は分かれており、同じポーランド人から略奪することで生き延びた山賊集団ととらえる見方もあるそうです。実際のところはわかりませんが、戦争という極限状態の中ではどちらか一方が完全にクリーンということはないかもしれません。「ディファイアンス」では、一家で食事しているところに踏み込み、親の仇を討ちます。人々をそういう状況に追い込んでいくのが戦争です。
親の仇〜「ディファイアンス」
007シリーズで有名なダニエル・クレイグは悩み多きリーダーのトゥヴィア役をうまくこなしています。血気盛んな弟役のリーヴ・シュレイバーの演技が見事です。ダニエル・クレイグを食うくらいの迫力ある演技です。リーヴ・シュレイバーは実力のある俳優なので、もう少しメジャーになってもいいような気がします。彼は女優のナオミ・ワッツと事実婚の関係にあり、子供が二人います。私生活が幸せなので、あまり欲がないのかな?
関連作品
ネハマ・テック著「ディファイアンス ヒトラーと闘った3兄弟」
「ロード・トゥ・パーディション」(2002年)
「レイヤー・ケーキ」(2004年)
「007 カジノ・ロワイヤル」(2006年)
「ドラゴン・タトゥーの女」(2011年)
「007 スカイフォール」(2012年)
「ローガン・ラッキー」(2017年)
リーヴ・シュレイバーの出演作品のDVD(Amazon)
「シェフとギャルソン、リストランテの夜」(1996年)
「スクリーム2」(1997年)
「ザ・ハリケーン」(1999年)
「クライシス・オブ・アメリカ」(2004年)
「スポットライト 世紀のスクープ」(2015年)
「クリード チャンプを継ぐ男」(2015年)
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