「フライト・ゲーム」は、2014年に公開されたアメリカ・フランス合作のサスペンス＆アクション映画です。ジャウマ・コレット＝セラ監督、リーアム・ニーソン、ジュリアン・ムーアら出演で、ニューヨーク発ロンドン行きの飛行機に乗り込んだ航空保安官が、1億5000万ドルを送金しなければ、20分ごとに1人を殺すという脅迫メールを受けて、146人の乗客乗員全員を相手に孤独な戦いに挑むさまを描いています。
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目次
スタッフ・キャスト
監督：ジャウマ・コレット＝セラ
脚本：ジョン・W・リチャードソン/クリス・ローチ/ライアン・イングル
出演：リーアム・ニーソン（ビル・マークス、航空保安官、アルコール依存症）
ジュリアン・ムーア（ジェン・サマーズ、ビルの隣席の乗客、捜査に協力する）
スクート・マクネイリー（トム・ボーエン、エコノミー乗客、拘束される）
ミシェル・ドッカリー（ナンシー、客室乗務員のチーフ、捜査に協力する）
ネイト・パーカー（ザック・ホワイト、ビジネス乗客、捜査協力依頼される）
ジェイソン・バトラー・ハーナー（カイル・ライス、副操縦士、ビルに不信感）
アンソン・マウント（ジャック・ハモンド、ビルの同僚、折り合いが悪い）
コリー・ストール（オースティン・ライリー、エコノミー乗客、NYPD警官）
ピタ・ニョンゴ（グウェン、欠員補充で搭乗する客室乗務員、ビルに反感）
オマー・メトワリー（ファヒム・ナシル博士、エコノミー乗客、アラブ系医師）
ほか
あらすじ
航空保安官のビル・マークス（リーアム・ニーソン）は、過去のとある出来事が原因で酒に溺れ、その心は荒んでいます。一般客を装いニューヨーク発ロンドン行きの便に乗り込んだビルは、普段通りに任務を開始します。
飛行機が大西洋上空に到達した頃、ビルは携帯電話に差出人不明のメールを受け取ります。メールには「指定の口座に1億5000万ドル送金しなければ、20分ごとに機内の誰かを殺害する。」と書かれています。イタズラとは思えない内容にビルは、独自に捜査を開始しますが、次々と犠牲者が出てしまいます。
しかも、指定された口座の名義人は他ならないビル自身であり、それが公になったことで国土安全保障省や乗務員、乗客からも彼自身が犯人なのではないかという疑いをかけられます・・・。
レビュー・解説
密室（旅客機）内のサスペンス・スリラーということで、中身は書きませんが、リーアム・ニーソンの困った顔が最高です。この映画でも、彼は過去をひきずる航空保安官を演じており、最初から困った顔をしています。期待感いっぱいで、最初から引きずり込まれてしまいます。その後、国土安全保障省や乗務員、乗客にも疑いの目を向けられ、さらに困ってしまいす。見ている方は、もう嬉しくてたまりません。
困った顔に好感が持てる俳優というのもあまりいません。また、リーアムの昔の作品、例えば、「シンドラーのリスト」でも、あまり困った顔を見た記憶がありません。リーアムはもともと美形ですが、どちらかというと雄弁に語るよりは、内に秘めた感情を微妙に表現するのが得意な気がします。彼の英語はアイルランド訛りで、193cmと大きな割にはソフトな声です。活躍が世界に広がるにつれて、内に秘めるタイプの役柄が多くなり、年齢と経験を重ねて、困った顔の魅力が増しているのかもしれません。ちなみに「フライト・ゲーム」のビル・マークスは、北アイルランド出身という設定になっています。
もう一人、注目されるのがジュリアン・ムーア。これまでジュリアンにはあまり注目した事がなかったのですが、「フライト・ゲーム」での彼女の演技には参ってしまいました。この年代の女性の魅力をフルに出しているような気がします。彼女は、「アリスのままで」で見事、2014年度のアカデミー主演女優賞を受賞しましたが、「フライト・ゲーム」を見ただけで彼女が人を惹きつける術を知る、紛れもないオスカー級の女優であることがわかります。
リーアム・ニーソンはプロ射撃手、植物学者、元CIA工作員・・・といろいろな役をやりますが、最近の彼は何をやっても困り顔で楽しませてくれます。
リーアム扮するプロ射撃手が乗った飛行機が嵐に巻き込まれ、アラスカの山中に不時着しまいました。生き残ったのは幸いでしたが、オオカミの縄張りに足を踏み入れてしまいました。極寒とオオカミが襲いかかってきますが、頼みの銃は使えず、困った、困った。
リーアム扮する植物学者とその妻が国際学会の為にベルリンを訪門、単身乗ったタクシーが事故で川に水没します。なんとか救出され、4日間の昏睡から目を覚ました植物学者は病院からホテルに戻りますが、妻は彼を知らないと言い、見ず知らずの男が妻の夫、即ち自分自身になっていました。パスポートも紛失、自分自身である事さえ証明できずに、困った、困った。
リーアム扮する元CIA工作員は、離婚した妻と暮らす娘と会うのが唯一の楽しみでしたが、娘が友達と二人で訪れたパリで何者かに拉致されてしまい、困った、困った。
ちなみに「アンノウン」は、リーアム・ニーソン主演、ジャウム・コレット＝セラ監督という、本作と同じコンビによる作品です。
リーアム・ニーソン（ビル・マークス、航空保安官、アルコール依存症）
ジュリアン・ムーア（ジェン・サマーズ、ビルの隣席の乗客、捜査に協力する）
関連作品
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ジュリアン・ムーア出演作品
