夢は洋画をかけ廻る

洋画のレビューや解釈、解説、感想、撮影地、関連作品などを掲載しています。タイトルは、松尾芭蕉最後の句と言われる「旅に病んで夢は枯野をかけ廻る」由来です。病に伏してなお、夢が枯野をかけ廻るとは根っからの旅人だったのですね。映画はちょっとだけ他人の人生を生きてみる、いわば人生の旅のようなもの。願わくば、芭蕉のような旅の達人になりたいものです。

2017-07-07から1日間の記事一覧

「ジュリエッタ」:メロドラマ風の序盤、母娘の縦糸を織り込む中盤、娘の失踪の謎に迫る終盤、女性像を色彩豊かに描くヒューマン・ドラマ

「ジュリエッタ」(原題:Julieta)は、2016年公開のスペインのヒューマン・ドラマ映画です。アリス・マンローの短編集「ジュリエット」に収録された三つの短編(ジュリエット三部作)に基づき、ペドロ・アルモドバル監督、エマ・スアレス、アドリアーナ・ウ…