夢は洋画をかけ廻る

洋画のレビューや解釈、解説、感想、撮影地、関連作品などを掲載しています。タイトルは、松尾芭蕉最後の句と言われる「旅に病んで夢は枯野をかけ廻る」由来です。病に伏してなお、夢が枯野をかけ廻るとは根っからの旅人だったのですね。映画はちょっとだけ他人の人生を生きてみる、いわば人生の旅のようなもの。願わくば、芭蕉のような旅の達人になりたいものです。

2017-01-14から1日間の記事一覧

「マジカル・ガール」:日本的魔法少女をフックに、男女の欲望の連鎖を多重的な螺旋構造と独自のトーンで描くフィルム・ノワール的悲喜劇

「マジカル・ガール」は、2014年公開のスペインのフィルム・ノワール風ダーク・コメディです。日本のテレビアニメ「魔法少女ユキコ」に憧れる少女をフックに、カルロス・ベルムト監督・脚本、ホセ・サクリスタン、バルバラ・レニーら出演で、4人の男女の欲望…